核廃絶へ 若者が思い共有 国連本部でユースフォーラム

核廃絶に向けた思いを語る各国の若者たち=米ニューヨーク、国連本部

 核兵器のない世界を目指して国内外の都市が連携する非政府組織(NGO)「平和首長会議」は2日、米ニューヨークの国連本部で「ユースフォーラム」を開いた。長崎、広島をはじめ米欧などで核廃絶運動に携わっている若者たちが活動を紹介、思いを共有した。

 開催中の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会のサイドイベントとして企画した。

 海外から3団体が参加。このうち米国に拠点を置く「PEAC」のメンバー、ローレンス・クーさん(23)は「人を殺すのは核兵器ではなく、それを使う人間の行為だ。核が使われれば多くの人が亡くなり、それ以上に感情的なインパクトも大きい」と述べ、被爆者の証言に耳を傾けるよう訴えた。

 日本からは「ナガサキ・ユース代表団」の長崎大の学生らが参加し「新しい平和教育の在り方を考えたい」と語った。核兵器禁止条約の早期発効を目指して署名活動をしている広島の高校生らは「(今の)若者は被爆者の声を直接聞ける最後の世代。核廃絶への思いも託されている」と強調した。

 傍聴した国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長は「一人では何もできないが団結すれば力になる。(核廃絶へ)若者は重要な役割を担っており、互いにつながっていくことを期待している」と話した。

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