眉山の麓に広がる島原市街の先にある有明海に点在する島や、干潮時にだけ姿を現す瀬がいくつも連なる九十九島。生い茂る松の木と白砂に取り囲まれた姿は島原を代表する景観として知られている。
名前の由来は、島が99あるからではなく“たくさん”の意味。同じ字の佐世保・県北の島々は「くじゅうくしま」だが、こちらは「つくもじま」と読む。
九十九島は、1792(寛政4)年の島原大変で眉山が崩壊し、大量の土砂が海に流れ込んでできた。当初は40~60島程度だったが、崩壊したり陸続きになったりしてずいぶんと減った。現在は同市湊新地町から秩父が浦町までの沖合東西約1キロ、南北約2キロに10以上の島があるというが、正確な数は分からない。
朝日に照らされたり、夕もやに包まれたり、月夜にぽっかり浮かんだりと、パステル画や水墨画のように「刻々と変わる海辺の表情が美しい」。秩父が浦町の阿南達也町内会長(81)は、九十九島の魅力をこう語る。
【動画】島原半島・九十九島 刻々と変わる景観魅力
- Published
- 2019/05/30 11:58 (JST)
- Updated
- 2020/10/17 11:11 (JST)
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