夏の気配

きのう消防庁は、4月29日から5月5日までの全国の熱中症による緊急搬送人数は、342人(速報値)と発表しました。その半数近くは、満65歳以上の高齢者で、発生場所は屋内と屋外がほぼ半々という状況です。これから本格的に暑くなる時期に向けて、一人ひとりが今から油断・慢心せず対策をすべきだと感じます。
夏の気配は南の海上にすでに表れています。マーシャル諸島付近にある熱帯低気圧がそれです。日本に直接与える影響は低いと考えられますが、眼を持ちながらグルグルと渦を巻くあいつの影が見え隠れし、夏の気配を感じることができます。
また、もう少し目線を日本に近付けると、日本の南の海上1000kmくらいの所には、停滞前線があります。これは将来の梅雨前線。きょうは沖縄の梅雨入りの平年日です。梅雨という言葉を聞くと、ついに大雨シーズン到来を感じ、気象予報士として防災に向け、一層身が引き締まる思いです。

気象予報士・山崎 貴裕

画像について:9日の天気予報。

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