自慢の庭園132カ所を一般公開 12日まで、大磯

色鮮やかな花に彩られた大磯迎賓館=大磯町大磯

 新緑とバラの季節に自宅の自慢の庭を一般公開する「大磯オープンガーデン」が10日、大磯町内で始まった。住民有志による恒例イベントも今回で14年目。過去最多となる132カ所の個人宅や店舗、公園などで愛情たっぷりに手入れされた花々が観光客を出迎える。例年と比べ、バラの開花時期が遅れているものの、関係者は「気温も高くなり、この週末で見頃になれば」と期待を寄せる。12日まで。

 小高い丘に住宅が広がる石神台地区。家々の玄関先に並ぶプランターには鮮やかな花々が咲き誇る。「みんながつられて花を育てるようになって。この辺りは花通りと呼ばれているんです」と語るのはガーデニング歴40年以上の永嶌進さん(72)。

 20代で当時住んでいた小さなアパートの庭に彩りが欲しいと園芸の本を買ったのがきっかけ。大磯町に家を買ってからは約70平方メートルの庭にウッドデッキやアーチ門などを自ら設計して日曜大工で作った。西側が枯れ山水の和風庭園、東側がヨーロッパをイメージした自慢の庭だ。現在咲き誇るのはパンジーやペチュニア、マリーゴールド…、毎日の手入れを欠かさない。

 2001年、永嶌さんらが地区内で始めたオープンガーデンが06年に町全体を巻き込んだ一大イベントに成長。永嶌さんは「花で知り合う仲間もいる。花であふれた街になってほしい」と願いを込める。

 会期中は町内15カ所のカフェで期間限定メニューを楽しむことができる「大磯アフタヌーンティー」も開催される。主催団体の一つで住民有志でつくる「おおいそオープンガーデンホーム運営委員会」の大倉祥子会長は「自然豊かで歴史の深い大磯の街並みを歩き、個性あふれるガーデンを楽しんでほしい」と話す。

 オープンガーデンは午前10時から午後4時まで。問い合わせは、同町観光協会電話0463(61)3300。

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