ミヤマキリシマ見ごろ 雲仙・仁田峠 「紅」ならぬ“白一点”も

遊歩道を彩るミヤマキリシマ=雲仙市、仁田峠

 長崎県雲仙市小浜町雲仙の(約1100メートル)で、約10万本のミヤマキリシマが周辺を彩り、観光客や登山客らを楽しませている。

 ミヤマキリシマはツツジの一種で赤やピンク、紫色の小さな花びらが特徴。雲仙ロープウェイによると、開花時期は例年並みで、仁田峠の見ごろは20日ごろまで続く。同峠よりさらに高い妙見岳や国見岳周辺では、下旬に見ごろを迎えそう。

 遊歩道では、観光客が写真を撮ったり、近づいて眺めたりしながら、鮮やかな花のじゅうたんを満喫。佐世保市から毎年訪れている志田秀則さん(61)は「小さな花が集まって咲いているのがとてもきれい。今年は時期もばっちり合って満足」と笑顔を見せた。
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 約10万本が咲き誇る仁田峠の遊歩道中腹の休憩所付近に、1本だけ白いミヤマキリシマがある。紅一点ならぬ“白一点”で、ひっそりと彩りにアクセントを添える。

 毎朝、花や紅葉などの見ごろをチェックしている雲仙ロープウェイの職員が、3年ほど前に発見。遊歩道から数メートルほど奥まった場所にあるため、「ずっと咲いていたんだろうが、気付かなかった」と話す。

 仁田峠と妙見岳を結ぶ遊歩道から白い花に気付いた佐賀県小城市の永松都さん(61)は「自生している白は初めて。上から見て目立っていたが、近くで見てもやっぱりきれい」と満足そう。

1本だけ咲いた白いミヤマキリシマ

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