緑輝く“新茶”摘み取り体験 伊勢原市の古民家

茶葉の摘み取りに精を出す地域住民=伊勢原市上粕屋

 伊勢原市上粕屋の古民家「雨岳文庫 山口家住宅」で13日、お茶摘み体験が行われた。ボランティアとして参加した地域住民ら約60人が、屋敷に隣接する畑で鮮やかな緑色の茶葉を摘み取った。

 茶は、NPO法人「雨岳文庫を活用する会」理事長で、山口家当主の山口匡一さん(84)が育てている。摘み取りは公益財団法人雨岳文庫が毎年主催。収穫した茶葉は秦野市内の製茶工場で加工され、作業を手伝った人に今月下旬にも配布されるという。

 麦わら帽子姿の住民は新芽を丁寧に摘み、かごに入れた。毎年参加している伊勢原市上粕屋の主婦高平芳子さん(63)は「茶葉の色を毎日見て摘み取りの季節を感じていた。ことしは天候に恵まれ、葉は摘みやすくて色も良い」と笑顔を向ける。「お茶をごちそうになると、茶葉の匂いを感じられる」と、新茶の味を心待ちにした。

© 株式会社神奈川新聞社