「ハミルトンとの契約交渉ではフェラーリ移籍が話題に上がった」メルセデスF1代表、直近の話し合いを明かす

 メルセデスF1の代表を務めるトト・ウォルフは、メルセデスとルイス・ハミルトンとの直近の契約交渉において、ハミルトンが将来フェラーリに移籍する可能性についても話し合われたと明かした。

 ハミルトンは、メルセデスと2020年末までの契約を結んでいる。5度のチャンピオンであるハミルトンは、おそらくミハエル・シューマッハーが記録した7度のタイトル獲得記録に並び、その後はF1を引退してファッションや音楽の世界でのキャリアに乗り出すだろうというのが大方の見方だ。

 その一方で、ハミルトンは情熱のままに止むことなくレースを続けはするものの、F1キャリアの最終章を飾るためにフェラーリへ移籍するのではないかと見る向きもある。

 そのような展開になったとしても、そしてそのことがまさにメルセデスで話し合われてきていても、ウォルフは「騒ぐことではない」と主張している。

「おそらくどのドライバーも、いつかフェラーリでドライブしたいと考えている。そのことは認めざるを得ない」とウォルフはバルセロナで報道陣に語った。

「この世界でフェラーリは最も象徴的で歴史あるF1ブランドだ。もしドライバーがフェラーリでドライブしたいという願望を持っていたら、私はそのことを完全に尊重する」

「チーム内でもそのことを話し合ってきたし、ルイスとも話し合ってきた。そしてこの話題について我々は同意したよ」

「前回の契約交渉で話し合いをした。そういう時は心を開き、ドライバーというものはそこにあるチャンスを検討し、自身をある基準にしたがって評価するであろうことを理解しなければならないと思う」

 ハミルトンのフェラーリ移籍の可能性が持ち上がったものの、ウォルフは、ハミルトンが2020年末で他チームに移籍する兆候はまったくないと明言した。

「我々は彼に目標を達成できるマシンを提供していると考えている」

「そのレベルのパフォーマンスを出せるマシンを引き続き持つことができれば、他へ行く必要はないし、我々は彼にチームに残って欲しいと心から思っている」

「それに、いつか別々の道を行くことになっても、それは非常に素晴らしいことであり、我々はそれぞれ違う組織で成功を収めようとするだろう。だから騒ぐことではない」

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