「ペーパー防災士」

先日の新聞に、「防災士が急増している」という記事をみつけた。防災士とは日本防災士機構が防災や救命に関する知識・技能を認証する資格のことで、現在その数は約17万人に上る。私も実は先日この試験に合格した。とは言えこの試験難しくなく、合格率は約98%とのことだ。
防災関係者からは防災士の専門性はあまり高くないと指摘する声もある。この資格を取ったことに満足する「ペーパー防災士」が増えているというのだ。その言葉が胸に刺さった。実は気象業界でも防災士を取得している人の数は多い。
昨日奄美地方で梅雨入りが発表され、日本はいよいよ今年も出水期を迎える。昨今の大災害を教訓に、我々だからできる防災とはなにか。「ペーパー」では意味がないのだ。

（気象予報士・寺本 卓也）

画像について：15日の天気予報。