IFAB(国際サッカー評議会)は、2019年6月1日から発効になる2019-2020シーズンのルール改正点について発表した。
「ハンド」については表現をより明確にしたとされている。
「第12条 ファウルと不正行為」におけるハンドについて、以下のように書き直されたとのことだ。
※日本では7月以降に新たな競技規則が順次適用される予定。各大会における具体的な適用時期についてはJFAから発表される。
「▼選手が以下のことをした場合は反則
・手/腕をボールに向かって動かすことを含め、意図的に手/腕でボールに触れる
・手/腕で触れてボールを保持/コントロールして
→相手ゴールに入れる
→得点機を作る
・例え偶然でも、手/腕で直接ゴールを決める、GKも含む
▼通常、選手が以下のことをした場合は反則
・以下の時に手/腕にボールが触れた時
→手/腕で不自然に体(守備範囲)をより大きくする
→手/腕が肩の高さより上になる/超える(選手が意図的にボールにプレーし、それが手/腕に触れた場合を除く)
例え近くにいる他の選手の頭や体(足を含む)から直接ボールがその選手の手/腕に触れても上記反則は適用される
▼上記反則を除き、もしボールが以下のように選手の手/腕に触れても通常は反則にならない
・自分の頭や体(足を含む)から直接(触れる)
・近くにいる他の選手の頭や体(足を含む)から直接(触れる)
・手/腕が体の近くにあり、体を不自然に大きくしていない
・倒れた選手の手/腕が体を支えるために体とピッチの間にある時で、(手/腕を)体から横方向や縦方向に伸ばしていない場合
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明確化されたとされているが、いまだによく分からないところも多い…。
ただ、その後の説明では以下のように記されていた。
説明
「ハンドにはより大きな明確性が必要だ。特に“意図的”でないハンドが反則だとされる場合には。
書き換えはいくつかの原則に従うものだ。
・フットボールでは手/腕による得点は受け入れない(例え偶然でも)
・フットボールが想定しているのは、選手が手/腕でボールを保持/コントロールして大きなアドバンテージを得た(例えば得点する、得点機を作る)場合にハンドで処分すること
・選手が倒れた時、体を支えるために腕を体とピッチの間に置くのは自然なこと
・肩の高さを超えた手/腕が“自然な”位置であることはまずない。スライディングを含めて、手/腕をその位置にすることは選手にとってリスクを冒すことになる
・選手や近くにいる他の選手からボールが手/腕に落下した場合、ボールとの接触が避けようがないことが多い」
こちらのほうが分かりやすい。
ただ、VARがいくら整備されても、自然か不自然かを審判側の主観で判断しなければならない限り、物議を醸すシーンはなくならないだろう。