約3800種類のバラが楽しめるお寺って!? 「映え」るバラジュースに限定御朱印も!

伊藤アナ
「名倉さん、春と秋の両方で楽しめる花を言えば、何を思い浮かべますか?」

名倉アナ
「春はチューリップ、秋はコスモス…などそれぞれ楽しめる花は分かりますけど、両方楽しめるお花ってあるんですか?」

伊藤アナ
「バラ。バラの花なんです。きょうから、色鮮やかなバラをお寺の境内で楽しめる「バラまつり」が橿原市のおふさ観音で始まりました。」

おふさ観音の境内には、およそ3800品種・4000株のバラが植えられていて、毎年、春と秋のバラが見ごろを迎えるシーズンに「バラまつり」を開いています。境内を埋め尽くす色鮮やかなバラの数々。

これは1995年に、寺の副住職が植え始めたのがきっかけで、今は、大きな花弁と繊細な香りを併せ持つイングリッシュローズが中心となっています。

副住職・密門裕範 さん
「元々、私の趣味で4、5株くらいをお堂の前で鉢植えで育てていたんですが、その時に来た人がすごく喜んでいたので、もっと喜んでもらおうと、毎年、少しずつバラの品種と株を増やして、現在に至っているんです。」

では、お寺で人気の品種を聞いてみました。

副住職・密門裕範 さん
「深いカップのような咲き方になる。花の中心がピンク色で、外側に向かって白い花が咲く。花の形の可愛さ・色合いのキレイさで、お寺の中でも人気があります。」

副住職によると、今年の春のバラは、例年より10日から2週間ほど開花が早く、ここ数年で一番いい状態だということです。天候に恵まれた祭り初日のきょうは、朝から多くの参拝客が訪れていました。
参拝客は―
「初めてです。来たいなと思いながら、なかなか来られなかった。植物園のバラにないような自然な感じで、それぞれのバラが生き生きと咲いている感じがした。」
「種類がいっぱいあって楽しいです。見てて。」
「お堂とバラが一体となって見られるので素敵だと思う。」

 おふさ観音には、厄除けやボケ封じなど様々な願いを持った人が訪れますが、願掛けにはバラの寺ならではという、バラの花が描かれた絵馬に願いを書きます。

また、バラまつりの期間限定の御朱印もあり、最近の御朱印ブームも手伝って人気を集めています。

バラ見物の合間に一息つける場所も…。
境内の奥には茶房があって、庭園を眺めながら、香りが良いダマスクローズで作った「バラジュース」がいただけます。

「一口飲むと口の中から鼻にむかってバラの香りがフワッと広がりますので、それが好きな人が多い。リピーターが結構いますね。女性に特に人気で、この時期にバラジュースを飲むのが通例だと言って来る人が結構います。」

 そして、寺の門前では、バラの苗の即売会が始まっています。およそ100種類の苗が販売されていて、バラ見物のお土産などとして人気だそうです。最後に、バラまつりに込めた想いを副住職に聞きました。

副住職・密門裕範 さん
「お寺に今、若い人は特にそうなのですが、興味はあるけど行くきっかけがない方が多いので、年齢層を問わず、お寺に行くきっかけになればと。いつも来ている人には、香りがいいバラの中で華やかな雰囲気で楽しんで欲しいと思います。」

 おふさ観音の「春のバラまつり」は来月30日まで開かれています。

名倉アナ
「約3800種類って、すごい数ですね。」

伊藤アナ
「副住職さんによると種類が多い理由は、参拝客に、より多くの品種を楽しんでもらえるよう、同じ品種のバラを固めて栽培せずに、基本、1種類1株を栽培するようにしているということです。」

名倉アナ
「いろいろな色や形、香りの違いを比べたりするのも楽しいですよね。」

伊藤アナ
「おふさ観音のバラは、今年は、例年より開花が早かったので6月中旬くらいまでに見に行くのがいいのではないでしょうか、ということでした。」

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