災害時に水泳施設開放 生活水、電気供給も 小田原

協定書を示す安藤会長(右から2人目)、加藤市長(同3人目)ら関係者=小田原市役所

 地震や風水害などの災害が発生した際に、スイミングスクールなどを運営するスポーツプラザ報徳(小田原市堀之内)の施設を近隣住民らが使用する協定の締結式が13日、行われた。

 協定は同施設と近隣7自治会(堀之内、中の町、学校前、城北、道下、道上、柳町)、小田原市によるもので、市によると企業・自治会・市の3者による災害時協力協定は初めて。また避難所だけでなく生活用水や電気の提供などを盛り込んだものも初めてという。

 協定では、災害時に市や自治会から要請を受けて同施設が地域住民にスタジオを避難場所として開放するほか、生活用の井戸水や、携帯電話の充電などのための電気、さらに火災時の消火用水としてプールの水の提供などを行う。また同施設のスタッフも避難活動に協力する。

 締結式で同社の安藤博二会長は「何かのときに便利かと思い、話を持ちかけた。地域社会に貢献できてうれしい」と話した。加藤憲一市長も「水や電力だけでなく、スタッフも協力してくれてありがたい。3者による協定が市内の他地域にも広がれば」と感謝を口にした。

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