黒塗りで図面開示 BSL4計画で長崎大など

 長崎大が坂本キャンパス(長崎県長崎市)に建設中の感染症研究施設「バイオセーフティーレベル(BSL)4」の概要について、反対派団体の情報開示請求に対し、大学や市などがBSL4の図面の大半を黒塗りして開示していたことが18日、分かった。

 長崎大と長崎市、長崎市上下水道局が開示した文書は、BSL4の部屋名や間取りなど詳細な設計内容のほか、病原体を保管する場所の特定につながる情報が黒く塗られていた。大学は「安全管理上の問題が発生する恐れがある」、長崎市と長崎市上下水道局は「病原体の保管場所への侵入や破壊行為を容易にする恐れがある」とそれぞれ説明している。

 情報開示は、周辺住民や市民ら約2千人でつくる「BSL4施設計画の差し止めを求める会」(山田一俊代表)の代理人が請求。同会は昨年11月、長崎大や長崎県、長崎市に病原体の入手方法や事故発生時の避難計画などの情報開示を求めて提訴。同月に情報開示請求もしていた。

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