箱根山の噴火警戒レベル引き上げ 温地研が見解

 箱根山(箱根町)の噴火警戒レベル2(火口周辺規制)への引き上げを受け、県温泉地学研究所は19日、「現時点では、2015年など過去の顕著な活動時と比べ小さな変化にとどまっており、今後、活動が活発化するかどうかは判断が難しい」とする見解を公表した。

 温地研が独自の観測網で捉えた微小な地震の回数は、17日は6回だった。18日について詳しく調べた結果、100回ほどに急増しており、19日も地震活動が継続している。1時間に10回以上の群発地震もあり、大半が芦ノ湖の西側で発生しているという。

 また、「衛星利用測位システム(GPS)で、中央火口丘をはさむ観測点間の距離にわずかな伸びの傾向がみられる」とし、山体の膨張を示す現象と捉えている。

 温地研は「これらの観測結果は火山活動の活発化と関連している可能性がある」とし、引き続き注意深く観測を続ける方針だ。

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