性別が変わるだって!?実は身近に潜んでいる“性転換”する魚たち 「性転換」という言葉をご存知でしょうか?意味は字の通りに性別が変わることです。今回は、身近な性転換する魚を特集しました!

性転換とは?

みなさんは「性転換」という言葉をご存知でしょうか? 性転換とは、生涯のうちに途中で性別が変わることを指します。

人間は生まれつき性別が決まっていますが、実は魚の中には、性転換を行う種類が存在するのです。

そこで今回は、性転換する身近な魚を特集します!

マダイ

タイ科はベラ科・ハタ科と並び、早くから雌雄同体現象が知られた種類です。マダイはメスからオスに性転換します。

2歳になる頃には多くの個体がオスへと性転換しますが、一生オスに変わらずにメスのまま過ごす「生涯メス」も存在するようです。

クロダイ

同じタイ科のマダイがメスからオスへ転換するのに対して、クロダイはオスからメスに性転換します。2〜3歳頃まではオスですが、4〜5歳あたりでメスになるのです。

ただし、やはり全ての個体がメスになるわけではなく、雌性ホルモンが不足したオスは性転換しません。

コブダイ

ベラ科のコブダイは、メスからオスに転換する魚。実は、特徴的なコブが大きな個体はすべてオスなのです。

コブダイは数匹の群れを成して行動しますが、その群れの中で1番体が大きくなった個体だけがオスへと性転換します。

クエ

ハタ科の魚は性転換をする魚種が多く、クエも例に漏れずに性転換を行います。メスからオスへと転換し、大型になるのはすべてオスの個体です。

ちなみに、クエは大きくなるほど市場価格が高くなります。

マハタ

ハタ科のマハタは、クエと同じくメスからオスへと変わる雌性先熟型の性転換を行います。

3~4歳あたりでメスとして性成熟した後、10キロを超える大型の個体はオスへと性転換していくようです。

生命の神秘!

人間からすると性別が変わる意味はよく分からないかもしれませんが、どの魚種も子孫を残すために「性転換」という道を選んだのです。

生き物それぞれに多様な生態があるのは、「生命の神秘」としか言いようがありませんね。こんなことを考えながら釣りをしてみると、いつもより釣りが楽しい時間になるでしょう。

© 株式会社スペースキー