昨年ドラフト全体8位指名のスチュワートがNPBホークス入りへ

昨年のドラフトでブレーブスから全体8位指名を受けながらも契約合意に至らなかった19歳の右腕、カーター・スチュワートが日本プロ野球の福岡ソフトバンクホークスと契約合意に至ったことが明らかになった。手首の故障を懸念され、ブレーブスとの契約合意に至らなかったスチュワートは東フロリダ州立短大に進学し、MLB Pipelineのドラフト有望株ランキングで59位にランクインするなど、今年のドラフトでも上位指名候補の1人となっていた。

昨年のドラフトにおける注目株の1人だったスチュワートは、全体8位指名に割り当てられているスロット・マネー498万700ドルを少し下回る450万ドル程度の契約金を欲していた。しかし、ブレーブスからの提示額は200万ドル前後であったことが報じられており、契約合意には至らず。ホークスはスチュワートに日本行きを決断させるだけの好条件を用意し、異例の「ドラ1候補獲得」を実現させた。

MLB PipelineのTwitterによると、スチュワートは今季、東フロリダ州立短大で74回1/3を投げ、被安打41、奪三振108(奪三振率13.08)、与四球26、防御率1.70をマーク。ブレーブスは昨年のドラフトにおけるスチュワートとの交渉決裂により、今年のドラフトで全体9位の補償指名権を得ている。また、スチュワートの代理人を務めるのは敏腕代理人として知られるスコット・ボラスであり、ボラスは過去にも有力なドラフト候補の日本行きを画策していたことがあったが、実現に至るのは今回が初めてとなる。

ESPNのジェフ・パッサンは自身のTwitterで、スチュワートがホークスと総額700万ドル以上の6年契約で合意に至ったことを報じている。正式な契約は5月末になると見込まれているようだ。日本プロ野球で6年以上プレイし、25歳以上になれば、ボーナスプールの制限を受けずにメジャーリーグの球団と契約が可能になるため、ボラスはスチュワートが日本プロ野球で抜群の成績を残し、高額でメジャーリーグの球団に売りつけることを狙っているのかもしれない。

スチュワートの異例の日本球界移籍はどのような結末を迎えるのか。スチュワートの今後に注目したい。

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