メクル 第369号 170メートルの長~い廊下 長崎市立桜馬場中

約170メートルもある長い廊下で「珍百景」のメダルを手にする生徒=長崎市立桜馬場中

 「日本一? 直線で170メートルある長すぎる廊下(ろうか)」。2011年、長崎文化放送(NCC)の「ナニコレ珍百景(ちんひゃっけい)」で紹介(しょうかい)されて話題になりました。今回、メジャーであらためて測(はか)ったところ、まちがいなく約170メートル。日本一ではないそうですが、全国有数の長さと言っていいでしょう。
 かつては超(ちょう)マンモス校。ピーク時の1961年には、生徒数が3121人、学級数は62もあったそうです。当時は教室が足りず、授業(じゅぎょう)は午前と午後の二部交代制(こうたいせい)。運動会は学年ごとに開いていました。教室を増(ふ)やそうと鉄筋(てっきん)3階建ての校舎(こうしゃ)を横に延(の)ばしていったため、廊下も長くなったそうです。
 1日1万歩も歩く先生もいるとか。3年の野方菜々海(のがたななみ)さん(14)は「教室移動(いどう)に時間がかかり、10分の休憩(きゅうけい)時間が短く感じる。廊下のふき掃除(そうじ)も大変。学校が市中心部にあり、栄えたという歴史が刻(きざ)まれていて誇(ほこ)らしいし、きしむ木の床(ゆか)が好き」と話しました。
 教育目標に「国際(こくさい)社会に生きるよき日本人の育成」を掲(かか)げ、国際交流に力を入れています。2015年には中国・中山(ちゅうざん)市の華僑(かきょう)中と「友好学校」の調印を交わしました。昨年は、中国・上海(シャンハイ)の中学生が修学(しゅうがく)旅行の途中(とちゅう)に学校を訪問(ほうもん)。和太鼓(わだいこ)部がばちさばきを伝授(でんじゅ)し、交流を深めました。部長で3年の松尾悠吾(まつおゆうご)さん(14)は「もっと英語を話せるようになれば国際交流が深められる」と話しています。

 ◆学校メモ 萱島満司(かやしままんじ)校長。生徒数444人。かつて運動場の真ん中にヒマラヤスギがあり、地域(ちいき)のシンボルとなっていました。1980年に伐採(ばっさい)。今は、木の根っこを当時の写真とともに玄関(げんかん)に飾(かざ)っています。

和太鼓部のメンバー。2、3年生は昨年、上海の中学生と交流を深めました

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