メクル第367号 「和船競漕」中学生が体験 松浦・鷹島

息を合わせてこぐ鷹島中の生徒たち=阿翁浦漁港

 松浦(まつうら)市鷹島(たかしま)町の阿翁浦(あおううら)漁港で「こどもの日」の5日、地域(ちいき)の伝統(でんとう)行事「和船競漕(わせんきょうそう)大会」(保存会主催)が開かれました。地元の市立鷹島中(柏原哲郎(かしわばらてつろう)校長、49人)の生徒も参加し、力いっぱい櫓(ろ)をこいで盛(も)り上げました。
 大会は地域の活性化(かっせいか)や豊漁(ほうりょう)、子どもの健やかな成長を願うとともに、住民が地元の伝統行事に関心を持ち、次の時代に引きついでもらうことを目的に、毎年「こどもの日」に開かれています。
 和船は日本で古くから漁業などに使われていた木造(もくぞう)の船で、四つの櫓を動かして進みます。大会には21チームが参加。3チームずつが、150メートル沖合(おきあい)に浮(う)かぶ丸いブイに立てられた旗を取ってスタート地点に引き返すコースでタイムを競いました。
 鷹島中は46人が7~8人ずつ六つのチームに分かれて出場しました。船底が浅く、不安定な和船に生徒たちは悪戦苦闘(あくせんくとう)。コースを外れたり、うまく折り返せず旗を取り損(そこ)ねたりしていましたが、全チームが無事にゴール。3年の宮崎美光(みやざきみこう)さん(15)は「なかなか真っすぐに進めず、きつかったけど、みんなで息を合わせてこげたので楽しかった」と笑顔で話しました。

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