五輪テストイベント、自転車 7月21日、相模原市もPR

相模原市役所に設けられている五輪自転車ロードレースのPRパネル

 東京-静岡間の市街地コースで7月21日に行われる2020年東京五輪自転車ロードレースのテストイベントまで、2カ月を切った。五輪本番と同様に世界トップレベルの選手が集うレースで、コースの一部となる相模原市内でも準備が本格化している。市が公募したボランティアが歓迎ムードを高めているほか、市は大会のPRに力を入れている。

 市は17日、1月から募集してきたテストイベントのボランティアのサポーターが定員の700人に達し、募集を締め切った。サポーターはコース沿道で柵やコーンなどの設置・撤去の手伝いや、観戦者、一般歩行者などの動線確保のための整理誘導などに携わる。8割が相模原市民、2割が市外在住者で、福岡県からも応募があったという。

 個人応募がほとんどだが、コースが通る同市緑区の青根地区では、住民の1割近い約40人がまとめて応募した。取りまとめ役を務めた青根地域振興協議会会長の関戸正文さんは「国内外から集まる人たちを地域を挙げておもてなししたい」と心待ちにする。

 五輪本番も地域全体で盛り上げたいとも考えているという。関戸さんは「五輪後も自転車愛好家が訪れる地域にしたい。4年に1度の祭典を大きなチャンスとして地域の活性化につなげたい」と期待する。

 市も地域の魅力を多くの人に伝えようと、市民100人を募集してロードレース競技をPRする動画を撮影。このほか、市役所正面入り口に五輪のPRパネルを設けて「相模原で応援しよう」と呼び掛けている。

 また、大会組織委員会は19日、テストイベントのコース沿道の住民や事業者向けの説明会を開始。レース概要や開催時の交通規制などについて説明する。

 市の担当者は「テストイベントを通じて、スピード感あふれるロードレースの醍醐味(だいごみ)を多くの人に感じてほしい」と話している。

 五輪自転車ロードレースのコースは、武蔵野の森公園(東京都府中、調布、三鷹市)をスタートし、東京都町田市を経て相模原市内へ。「道志みち」と呼ばれる国道413号を通って青根地区を抜け、富士スピードウェイ(静岡県小山町)でゴールする。男子の総距離は約244キロ、女子は147キロで、このうち相模原市内部分は前半の約30キロとなる。

 テストイベントは世界24カ国から約130人の選手が集まり、男子のみで行われる。

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