頭痛に吐き気……フィールドで熱中症の症状が出てしまった時の簡易治療法 良く晴れた日の釣りは、熱中症のリスクと隣り合わせです。釣りに熱中するあまり体調の変化に気付けずに、症状を悪化させてしまう可能性もあります。今回は、熱中症の恐ろしさと対処法をご紹介します。

熱中症とは

人は気温・体温が高くなると、汗をかいたり体温の熱を外気へ逃がしたりすることで体温を調節します。しかし、環境や体調などによってうまく体温を下げることができないと、めまいや吐き気などの症状を伴う熱中症に罹ってしまいます。

消防庁による平成30年の調査では、6月の下旬頃から熱中症による救急搬送が著しく増え始め、暑さが厳しくなる7月の中旬にはピークとなっています。9月に入り、残暑が落ち着くまで数千人もの搬送があるようです。

どのような症状がでたら熱中症を疑うべき?

「立ちくらみ」や「筋肉痛や筋肉の硬直」、「大量の発汗」などが見られたら、熱中症の初期症状が疑われます。

脳の血流が不十分になったり、発汗による塩分の不足により筋肉がこむら返りを起こします。

このような症状があるときは要注意

「頭痛」や「気分の不快」、「吐き気」や「嘔吐」、「倦怠感」や「虚脱感」などの症状があるときは、熱中症Ⅱ度の疑いがあります。

水分とナトリウムを摂取し、脇や首の裏などを血液の集まる箇所を重点的に冷やしましょう。更なる体温の上昇を防ぐために、安静にすることも必要です。

熱中症になってしまった時の応急処置

重症化すると、命の危険にさらされる場合のある熱中症。熱中症になってしまったらどのように対処すればよいのでしょうか?ここで、3つの方法をご紹介します。

涼しい場所で休ませる

陽射しのある場所やコンクリート、建造物に囲まれた場所は気温が高くなりがちです。まずは、日陰や屋内など涼しい場所へ移動しましょう。

衣服を脱がし、体を冷やす

体温が外気へ放出しやすいよう、可能な範囲で着衣を脱がします。更に、氷や凍ったペットボトルなどをタオルなどで包み、脇や首、太腿の付け根を重点的に冷やします。

水分と塩分を摂取する

身体の熱を放出するために起きる発汗によって、体内の水分やナトリウムやカリウムなどが大量に失われます。

水分だけを摂ってもミネラルが不足してしまい、熱中症を改善することが難しいため、ナトリウムやカリウムなどを含んだ飲み物を摂取しましょう。

こんなときはすぐに病院へ

熱中症が疑われたら、症状が重くなる前にすみやかに病院へ行くことが最善です。

特に、「意識がない」「水分補給ができない」「対処法を行なっても回復しない」ときは、重度の熱中症の恐れがあります。すぐに病院へ行きましょう!

「自分は大丈夫」が一番危険!?

熱中症は、しっかり備えていても罹ってしまう恐れのある恐ろしい症状です。

「自分は大丈夫」と思って油断をしているときこそ危険が高まってしまいます……。日中の釣りや屋外での活動には必ず飲み物を携帯し、体調の変化に十分注意されて下さい!

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