ヴェンゲルより適任?神戸が選ぶべき、フリーの「大物監督」5名

今、ヴィッセル神戸から熱い誘いを受けていると報じられているアーセン・ヴェンゲル監督。

かつてJリーグの名古屋グランパスエイト(当時)を率いていたことがあり、日本人の気質も理解している。アーセナルでの実績もあり、攻撃的サッカーを標榜している指揮官だ。

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しかし彼は69歳という年齢であり、これから数年間チームを任せようというのは難しい。しかもバルセロナとの関係は乏しい。むしろもっと適した指揮官がいるのではないか?

ということで今回は現在フリーエージェントになっている監督の中で5名をピックアップしてみた。

現実案:アベラルド

今月20日、乾貴士がローンで所属していたアラベスの指揮官アベラルドが辞任を発表した。

選手時代は1994~2002年にバルセロナに所属し、長く最終ラインの重要な戦力となっていたスキンヘッドのセンターバックだった。現役時代の最後をアラベスで過ごし、2017年から古巣の指揮を執って勝率42%という驚異的な数字を残している。

将来の計画について聞かれた彼は「まずはリラックスしてスポーツをしたい。来季のことはあまり考えてはいない。今はより良いコーチになる方法を学び続ける」と応えていた。

低予算であっても攻撃的なサッカーを見せ、ボールを持つメニューで練習を行い、選手に自信を取り戻させたというアベラルド。まだ若い指揮官であり、長期的にチームを任せるにも適しているだろう。

大穴:ティエリ・アンリ

アーセン・ヴェンゲルには「いい指揮官になるための要素を備えている」と高く評価された人物の一人、ティエリ・アンリ。

テレビでの解説者業、ベルギー代表のアシスタントコーチを経て、今季は成績が低迷していたモナコの監督に途中就任した。若い選手を精力的に起用し、アーセナルやバルセロナを下地にした攻撃的なボールを動かすサッカーを繰り広げようとした。

だが、メディアによればアンリの態度はプロ監督のそれではなく、チーム内には不信感が広まってしまったという。成績は向上せず、結局解任されることになってしまった。前任のレオナルド・ジャルディンが呼び戻された事も含め、「契約しなければよかった」と突きつけられた格好だ。

しかし、彼はまだ若い。これによって多くのことを学んだはずだ。今こそ神戸でキャリアを再建すべきではないか。ヴェンゲルも推薦してくれるのでは…。

大物:ローラン・ブラン

2016年にPSGを離れてから長い間フリーエージェントの状態が続いているブラン。多くのクラブと噂になってきたが、結局具体的な動きには繋がっていない。

今夏もマルセイユやローマという話があるものの、今のところはとくに密接な関係があるわけではないようだ。『Footradio』では「まだ全くの不透明」と伝えており、他の監督もリストアップされているそうだ。

1シーズンバルセロナでプレーした経験を持つ彼は、ボルドーとPSGでリーグアンを制覇。あのヨアン・グルキュフを唯一上手く扱った監督であり、そしてPSGでスター選手の管理にも力を発揮した。

難しい状況のクラブであればあるほど、彼の手腕は生きるのではないか。欧州のチームとこれだけ噂になっているのに就任しないということは、新しい経験を求めているのかもしれない。アジアでの仕事はどうだろうか?

超大物:ジョゼ・モウリーニョ

やはり超大物といえばジョゼ・モウリーニョ。今はメディアで活躍しており、切れ味鋭いトークでファンを沸かせているが、夏には監督業に戻りたいと宣言している。

とはいえプレミアリーグやポルトガルに戻るつもりはないと話しており、PSGはトゥヘルと契約延長、古巣インテルはコンテが決まりそう。残る席はユヴェントスくらいだが、給与の問題で不可能だと伝えられている。バイエルンはまだ不透明だが…。

報酬があまりにも高いことから欧州での選択肢は多くはない。逆に言えばお金さえ出せば競争は少ないのかもしれない。

インタビューでは「私に合致した素晴らしいプロジェクトを求めている」と話していたモウリーニョ。神戸から世界へと打って出ようとする壮大な計画を提案できれば…。

ある意味で現実案:サム・アラダイス

「意外と一番結果が出るのでは…」と評判のビッグ・サム。古き良き時代のイングランドサッカーを受け継ぐ指揮官の一人であり、あまりにもヴィッセル神戸のプロジェクトから外れているようにも見える。

しかし、クラブの進歩というのはトップチームからするものではない。下部組織や基盤から徐々に作っていくもので、そのためにはトップがある程度勝利を収めていかなければ、成功までの時間的猶予も作れなくなっていく。

今は「内容もプロジェクトと違って結果も出ない」となっているわけで、まずはどちらかに集中すべきだ。その間にユースと設備に投資を集中させ、徐々にブランド力を高めていくのがいいだろう。

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神戸にはすでにウェリントンがいるのだ。そのタレントを活かせば勝つことは難しくない。これまで学んできたリージョのサッカーに足りないものを加える存在として、アラダイスは最適な存在だ。高額にもならないだろう。

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