子どもたちを支援「未来食堂」 食材費に賃金1%寄付

諫早未来食堂に活用されるイートインスペース=諫早市幸町

 県央地区で障害者の就労継続支援A型事業所などを運営するNPO法人「チャレンジド人財センター」は6月8日から、長崎県諫早市幸町の本部で、孤食になりがちな子どもたちと一緒に食事を楽しむ「諫早未来食堂」を始める。食材費は事業所の利用者とスタッフが賃金の1%を寄付するなどして捻出。隔週土曜日に開店する。同センターは「多くの子どもたちに来てほしい」と呼び掛けている。
 同センターの石橋亙(わたる)会長が、保護者の帰りが遅く子どもだけで夜を過ごしている世帯が少なくないことを新聞報道で知り、利用者とスタッフに食堂の開設を提案。利用者は就労訓練を受けているが、石橋会長が「困っている子どもたちがいる。支援されるだけでなく支援することも私たちの福祉」と訴え、理解を得たという。食堂の名前には「諫早の未来を担う子どもたちを支援する」という思いを込めた。
 食材費は、利用者らの賃金の1%と法人の負担で年間約250万円を捻出する。食堂は午後4時~6時、本部内のイートインスペースなどを活用し開店。子どもなら誰でも参加でき、保護者も同伴できる。参加料は「ご縁がありますように」と1人5円。希望者は開店前日までに同センター長崎笑屋(しょうや)(電0120.194.408)に連絡する。
 石橋会長は「子どもたちに、みんなで食事をすると楽しく、不思議と嫌いなものも食べられる、と感じてほしい。食後には全員で食器を洗うので、自宅でお手伝いもできるようになってくれれば」と話している。

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