「拉致いつも頭の中に」 被害者家族とトランプ米大統領が面会

 北朝鮮による拉致被害者の家族は27日、来日中のトランプ米大統領と東京・元赤坂の迎賓館で約40分にわたり面会した。被害者の早期帰国を求める家族に対し、トランプ氏は「拉致問題はいつも私の頭の中にある。ぜひ解決したい」と応じた。

 面会は2017年11月以来2回目。この間、トランプ氏と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談が2度開かれ、トランプ氏は拉致問題を議題に取り上げた。横田めぐみさん=失踪当時(13)=の母早紀江さん(83)=川崎市=は「(金氏に)話をしてもらったことで、具体的に動きだす要素になっている」と謝意を伝えた。

 安倍晋三首相も同席する中、トランプ氏は出席した家族会メンバー15人に「あなた方の娘、息子、母を取り戻すよう、(安倍首相と)一緒に取り組む」と協力を約束した。

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 「きっと会えるよ」「絶対に立ち止まってはならない」-。トランプ米大統領からこう励まされたという横田早紀江さんは、面会後の会見で改めてめぐみさんと再会できる日に期待を膨らませた。

 トランプ氏の印象は「父性や独特の温かさを感じた。何としても取り返さなきゃという思いでいてくれていると思う」。日朝首脳会談の実現に向けては、「トップに言わなければ届かない国。安倍総理はお互いの言葉できちんと話し合ってほしい」と語った。

 ただ、家族会メンバーの高齢化は進み、この日もめぐみさんの父滋さん(86)は欠席。会の事務局長を務めるめぐみさんの弟の拓也さん(50)は「ゴールがなければいけない。政府には結果だけが出てくる強い交渉をしてほしい」と呼び掛けた。

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