パスポートの豆知識7連発!パスポートを売る国がある!?

パスポートにあたる書簡があったことが聖書に書かれていた

現在確認されている世界で最も古いパスポートに関する記述は、紀元前5世紀まで遡ります。旧約聖書「ネヘミア記」によると、ペルシャのアルタクセルクセス1世が、自国の官僚がユダヤへの道のりを安全に通行させることを要求する書簡を出しています。

現在の日本のパスポートには、日本国外務大臣の名前で「日本国民である本パスポートの所持人を通路故障なく旅行させ、同人に必要な保護扶助を与えられるよう、関係の諸官に要請する。」とあります。王様か外務大臣の違いはあれど、大筋は変わっていません。

身分証明書としてのパスポートは15世紀のイギリス

パスポートが身分証明書の形式になったのは、15世紀のヘンリー5世の時代から。臣民が国外を旅する時の身分証明としました。

イギリスのパスポートは、この流れを継いで女王陛下の名前で発行されています。そして女王陛下は、発行側なのでパスポートを持っていないのですね。他の王室メンバーはパスポートがあります。

かつてパスポートに写真は不要だった

15世紀からパスポートが身分証明書になっていましたが、写真が必要という発想は第一次世界大戦までありませんでした。

きっかけは、ドイツのスパイが偽の米国パスポートを使ってイギリスに入国したことから。1914年のことです。

初期はルールが緩やかで、16歳以下の子どもがいる家族は、1枚の家族写真の提出でOKでした。

なお、1920年に導入されたイギリスのパスポートには、出生地、誕生日、居住国のほか、所有者の職業、身長、目と髪の毛の色、そしてサインの欄がありました。

笑顔の写真も以前はOKだった

15年前までパスポートの写真が笑顔でもOKだったのを知っていましたか?パスポートの顔認証の導入により、2004年に笑顔の写真が禁止になりました。認証しやすいように「平常の顔貌と著しく異ならないもの(例えば、口を開き歯が必要以上に見えているものは不可)」(引用:外務省)とのことです。

逆をいえば、軽い笑顔の写真は今でもOKなのですね。

古代遺跡マチュピチュのスタンプがある

(C)Anky / Shutterstock.com

マチュピチュを訪れたら、パスポートにスタンプを押してもらうことができます。失われたインカ文明の都市のスタンプとは、粋なサービスです。構内入口近くのキヨスクにあります。

バチカンのスタンプはない

ローマの中に位置し、世界最小の国として知られるバチカン市国。パスポートスタンプがないので、入国したことを正式に記録に残すことができません。

パスポートを売る国がある

マルタ共和国は、国家の事業のひとつとしてパスポートを販売しています。個人投資家制度で市民権が得られるというもので、料金は最低で88万ユーロ(約1億円)はかかるとか!

また、英連邦加盟国の島国であるセントキッツ・ネービスは、128カ国にビザなしで渡航できるパスポートを40万ドル(約1629万円)以上の不動産の購入か、砂糖産業多様化財団(SIDF)への25万ドル(約1018万円)以上の寄付で入手可能としています。

あらためて、ご自身のパスポートをじっくり観察してみてはいかがでしょうか。

参考

[The Telegraph]

[コトバンク]

[BBC]

[外務省]

[GQ JAPAN]

パスポート豆知識、以下も疑問に思ったらチェックしておきましょう!

『パスポートを海外で紛失した時は?〜警察へ紛失届け、再発行期間、費用まで〜』

『有効期限内でも旅行中止に!?気をつけたいパスポートの残存期間とは?』

『氏名が変更になったらパスポートはどうする?~切替と記載事項変更の違い~』

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