ヤクルト12連敗の主因は? 打線は12試合91安打43得点と好調もリリーフ陣は…

ヤクルト・小川淳司監督【写真:荒川祐史】

28日の広島戦はあと1点が取れず惜敗、泥沼の12連敗を喫した

 ヤクルトの連敗が止まらない。5月12日に東京ドームで巨人を4-1で下したのを最後に12個の黒星を並べている。

 ヤクルトの連敗。投手名は敗戦投手。

5月14日(広)マツダ●原樹理 4-9 /2位
5月15日(広)マツダ●中尾輝 7-9 /3位
5月17日(De)神宮●小川泰弘 3-4 /3位
5月18日(De)神宮●石川雅規 6-11 /3位
5月19日(De)神宮●高梨裕稔 0-7 /3位
5月21日(神)甲子園●原樹理 2-3 /4位
5月22日(神)甲子園●ハフ 2-3 /4位
5月23日(神)甲子園●マクガフ 0-1 /4位
5月24日(中)神宮●小川泰弘 1-6 /4位
5月25日(中)神宮●石川雅規 3-10 /5位
5月26日(中)神宮●高梨裕稔 8-10 /5位
5月28日(広)神宮●原樹理 7-8 /5位

 12連敗中本拠地で7敗と、地元ファンには残念な結果になっている。今回の連敗の特徴は、打線は好調だということだ。26日の中日戦では青木、山田哲、バレンティンが3者連続本塁打、28日の広島戦も4回に山田哲、村上の本塁打で5点を奪い1点差に迫ったが追いつくことはできなかった。

 連敗中の得点は43点、91安打14本塁打を打っているが、失点は81点、137被安打16被本塁打。つまり投手陣が崩壊しているのだ。連敗中1点差負けが5試合。ファンはもう少し投手が踏ん張ってくれればと言いたいところだろう。この間にチーム順位は2位から5位まで転落した。

NPBの連敗記録は1998年のロッテ、18連敗が最多

連敗中のイニングごとの得失点

1回 7得点5失点
2回 1得点5失点
3回 10得点13失点
4回 12得点13失点
5回 2得点15失点
6回 1得点1失点
7回 11得点10失点
8回 1得点10失点
9回 2得点8失点
10回 0得点2失点

 初回はヤクルトの方が点をとっているが、打順が3順する5回、そして8回、9回に決定的な失点をしていることがわかる。先発投手もさることながら、セットアッパー、クローザーが役割を果たしていないために、終盤で破綻しているのだ。もともと投手陣は良いとは言えないヤクルトだが、特に救援投手のテコ入れは急務だろう。

NPBの連敗記録10傑

1位 18連敗 ロッテ(1998年)
2位 16連敗 ヤクルト(1970年)
3位 15連敗 中部日本(1946年)
3位 15連敗 南海(1969年)
5位 14連敗 大洋(1955年)
5位 14連敗 日本ハム(1984年)
5位 14連敗 横浜(2008年)
8位 13連敗 広島(1999年)
8位 13連敗 西武(2015年)
8位 13連敗 巨人(2017年)

 ヤクルトはあと1つ負けると、NPB連敗ワースト10に入ってしまう。まだ前半戦であり、ペナントレースを諦めるのは早すぎる。熱心に応援するファンのためにも、ここから踏みとどまって再起を期すべきだろう。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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