ソウル-対馬空路の再開方針 富裕層の経済効果期待 行政関係者

 韓国の航空会社コリア・エクスプレス・エア(KEA)が年内にもソウル・金浦(キンポ)空港と対馬空港を結ぶ国際チャーター便を就航させる方針を受け、対馬市内の行政関係者らは受け入れ態勢の課題を指摘しつつ、就航後の経済効果に期待を寄せた。

 同社の事業計画書によると、初便は6月20日で、隔日でそれぞれ1往復を予定。6月26日から10月31日までは毎日1往復を目指し、その後も継続する方針という。

 ただ、国際便の就航には対馬空港の税関・出入国管理・検疫(CIQ)の整備が前提となる。日韓両国の許可も得なければならず、日本の場合は国土交通省に「有償運送許可申請」を遅くとも就航の10日前に提出しなければならない。同社は「CIQが一番の課題。運航実現へ向けて詰めていきたい。手続きも日韓両国で進めている」という。

 これに対し、対馬空港を管理している県の松尾誠司対馬振興局長は「税関などの人員配置を含め、CIQを含めた態勢整備が6月に間に合うかどうか。期限は区切れないが、国など関係機関と調整を図りたい」とコメント。比田勝尚喜市長は「富裕層が訪れるとなれば経済効果は大きいだろう。新たな観光企画など、ハードソフトの両面で対応を考えていきたい」と話した。

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