【MLB】レッズ監督、主砲への死球に怒り爆発で退場「あのチームはわざとぶつける」

本拠地でのパイレーツ戦で退場処分を受けたレッズのデビッド・ベル監督【写真:Getty Images】

7点差の8回にスアレスに死球「わざと選手にぶつけてくる。それはわかっている」

■パイレーツ 7-2 レッズ(日本時間30日・シンシナティ)

 レッズのデビッド・ベル監督が29日(日本時間30日)の本拠地パイレーツ戦で退場処分となった。自軍選手への死球の後に審判に猛抗議したもので、試合後には相手投手が故意にぶつけたと地元メディアに熱弁を振るい、怒りを露わにしている。

 問題の投球があったのは8回だ。パイレーツが7-0とリード。試合の勝敗はほぼ決まっている場面で、右腕ホルムズが投じた内角高めへの95マイル(約153キロ)の初球が先頭スアレスの左手付近に当たった。スアレスは痛みに顔を歪め、怒りの表情で一塁へ。その後、代走を送られて交代した。そして、スアレスに付き添って一塁まで歩いていったベル監督は、球審に抗議して退場処分に。場内は騒然となった。

 試合後、試合を中継していた地元テレビ局「FOXスポーツ・オハイオ」は公式ツイッターでベル監督の会見の様子を公開。現役時代にはマリナーズでもプレーし、イチローの伝説の「レーザービーム」送球を受けた三塁手としても知られる熱血漢は、怒りを隠せなかった。

「彼らが故意にそうしてくる(死球を当てる)と、我々はわかっている。(抗議したのは)選手を守るために、私ができることをしたということ。明らかに我々は今後守られていくことはない。だから、我々ができることだったら何だってする。自分のことは自分で何とか(対処)しないといけない。選手が守られていくことはないというのは残念なことだ。それは既に分かりきっている。あのチーム(パイレーツ)はわざと選手にぶつけてくる。それはわかっている」

“報復行為”には否定的も…「自身の身を守るために、必要なことなら何でもしないと」

 同じナ・リーグ中地区でライバルとしてしのぎを削るパイレーツの投手の死球は、明らかにわざとだと主張した。そして、メジャーで度々見られる“報復行為”についても、自身の考えを明かしている。

 以前、選手には“報復行為”はしてほしくないと語っていたというベル監督だが、「選手が何をすべきか理解させること。それが私のやるべきことだ。どんな手段を使っても、彼らは自分の身は自分で守らなければならない。彼らは自分自身を守らなければならない」と指摘。そして、MLBにも苦言を呈している。

「明らかに我々は審判やリーグに守られることはない。それは既にはっきりしている。だから我々の選手たちは自身の身を守るために、必要なことをしていかなければならない。それがなんであろうと、私は彼ら(選手たち)を支持する。どんな手を使ってでもだ。どういうわけか、故意に選手にぶつけても問題ないと、誰もが考えてしまっている。審判もOKだと考えている。私が思うに、リーグもなんだかんだで問題ないと明らかにしている。誰かが傷つけられたら、可能な限りのあらゆる手段を取る必要がある。選手たちは、自身の身を守るために、必要なことなら何でもしないといけない。何としてでも、彼らは自分の身も、キャリアも守っていかなければならない」

 スアレスは昨季34本塁打を放った主砲。負傷離脱となれば、大きな痛手となる。そんな主力への死球にベル監督の怒りは収まらなかったようだ。(Full-Count編集部)

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