事業費4億円超増、面積縮小も プール跡地整備、平塚

平塚市役所

 平塚市の落合克宏市長は29日の定例会見で、2022年度の供用開始を目指す龍城ケ丘プール跡地(平塚市龍城ケ丘)の公園整備・管理費について、当初予定していた12億円から少なくとも4億円以上の増額となる見通しを明らかにした。

 市は5月、民間業者が整備・管理する「パークPFI」の事業面積を当初の3万平方メートルから2万4千平方メートルに縮小する方針を示していた。事業面積が縮小したにもかかわらず、事業費自体は計16億円に増加した形だ。これとは別に市が整備・管理する「市民協働ゾーン」(約6千平方メートル)の事業費が算入されておらず、さらに数億円規模で総額が膨らむ可能性がある。

 市が18年度に設定した限度額12億円の債務負担行為は失効。市は6月の市議会で再び、41年度まで上限16億円とする債務負担行為を設定する。

 地元の反発から民間の事業面積を縮小させたが、大幅な増額について市は「業者の収益力が落ち、その目減りした分を市で負担しなければいけない」と説明。本来は市の財政負担を軽減するためのパークPFIだが、落合市長は「自然を大切にしたいという地域の思いを尊重した。民間の利益力で補えない部分は行政が補う。バランスの問題で、(事業費増額が)本末転倒だとは思っていない」と理解を求めた。

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