【幕張の涼風~M☆Splash!!通信】ダンス大好き、子供大好き! “生え抜き”リーダーの理想のお仕事

M☆Splash!!リーダーのASUKA(あすか)さん【写真:佐藤直子】

保育士の免許も持つASUKAさん「2つの好きを一緒に叶えられています」

 千葉ロッテマリーンズは今季、チームスローガンに掲げた「マウエ↑」のごとく、昨季5位から一気に9年ぶり日本一を目指している。例年にも増して混戦模様のパ・リーグで一歩も譲らぬ争いをしているチームを、元気いっぱいのパフォーマンスで応援するのが、チアパフォーマー「M☆Splash!!」だ。結成16年目を迎える今季は19人のメンバーで球場を盛り上げる「M☆Splash!!」メンバーを、「Full-Count」では定期的にご紹介。第2回に登場するのは、リーダーの「ASUKA(あすか)」さんだ。

 リーダーを任されて2年目。「チーム力をすごく大切にしています」と話すASUKAさんは、かつてマリーンズ・ダンスアカデミー(MDA)に通っていた“生え抜き”でもある。「M☆Splash!!」に入って今年で5年目。「入ったばかりの時は右も左も分からなくて。先輩にたくさん教えてもらいました」と話すが、年数を重ねるにつれて「やり甲斐を感じると同時に、ここで踊れるのは当たり前じゃないっていうのをすごく感じています」と感謝の気持ちが沸いている。

 幼い頃からダンスが大好き。数多くあるジャンルの中でチアダンスに惹かれて小学生の時にMDAに入った。アカデミーのインストラクターを務める“お姉さん”たちがマリンスタジアムで踊ったり、地域のイベントに参加し活躍する姿に「格好いいな。自分もああいう存在になりたいな」と思いをふくらませ、「M☆Splash!!」を受験、見事合格した。

「最初は全然実感が沸かなくて『あれ、私受かったの?』という感じだったんです。まさか自分がメンバーになれるとは思っていなかったので(笑)。でも、実際活動を始めてマリンスタジアムで踊ってみると、アカデミーの時に踊っていた時と、同じ場所なんですけど全く違う気持ちが沸いてきました。今までは見て憧れる立場だったのが、今度は自分が憧れられる存在になったんだって。パフォーマンスはもちろん立ち居振る舞いも、1つ1つが子供たちに憧れられるようになりたいと思っています」

子供ファンから手紙や似顔絵をもらい「それを見ると、今日も頑張ろう!って思えるんです」

 昨年リーダーに任命された時、それまで誰かの先頭に立つ経験がなかっただけに、少し戸惑いを覚えたという。不安な気持ちでいっぱいだったASUKAさんの背中を押したのは、コーチや仲間の声だった。

「『ASUKAらしくやればいいんじゃない?』って言われました。今までリーダーだった方々はすごくしっかりしていたので、自分にできるか不安だったんですけど、その言葉を掛けられて『そうだな』って思えたんです」

 今では19人のチームを率いる立派なリーダー。「見ている方々に元気で笑顔になってもらえるパフォーマンスを大事にしています。球場全体で“おもてなし”に力を入れているので、私たちもファンの皆さんに『今日球場に足を運んでよかった』と思ってもらえるような“おもてなし”を心掛けています」と頼もしい。

 球場でのパフォーマンスの他にも、ASUKAさんには楽しみがある。「M☆Splash!!」は地元・千葉でのイベントに参加したり、MDAのインストラクターとしてダンスを教えたり、子供たちと触れ合う機会も多い。

「ダンスの他にも子供が好きで、大学では保育士の免許を取りました。保育士になる道もあったんですが、今では大好きなダンスを子供たちに教えながら2つの好きを一緒に叶えられています。元々あまり野球に興味がなかったけれど、地域のイベントで『M☆Splash!!』のパフォーマンスを見て好きになって、球場やダンスショーに足を運ぶようになったという子供たちの声を聞くこともあって、すごくうれしく感じます。子供たちからお手紙や似顔絵をいただくこともあって、本当にかわいいんです。それを見ると、今日も頑張ろう!って思えるんです」

 愛らしい笑顔でファンを出迎え、キレのあるダンスで球場を盛り上げる姿は、間違いなく子供たちの憧れとなるはずだ。

「今年のチームスローガンは『マウエ↑』なので、チームの成績はもちろん、私たちのパフォーマンスもマウエに進んでいけるように頑張ります。マウエに向かって応援します!」(佐藤直子 / Naoko Sato)

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