5日、日本代表とキリンチャレンジカップで激突するトリニダード・トバゴ代表。カリブ海の雄として2006年W杯に出場したものの近年は目立った成績を残せていない。
かつてドワイト・ヨークやラッセル・ラタピーがイングランドやスコットランドで活躍をしていた時のような選手層はないが、それでも要注意な男たちがいる。
特に、今回は2019年ゴールドカップを約2週間後に控え、本気度の高いメンバーで来日をしている。メンバーはこちら。
GK:
マービン・フィリップ(セントラルFC)
アドリアン・フォンセット(ポリスFC)
DF:
カーライル・ミッチェル(ターミニクス・ラ・オルケッタ・レンジャーズFC)
カーティス・ゴンサレス(チャールストン・バッテリー/アメリカ)
メキール・ウィリアムズ(OKCエナジーFC/アメリカ)
ダニール・サイラス(アルオロバFC/サウジアラビア)
アルビン・ジョーンズ(OKCエナジーFC/アメリカ)
ネビール・ハックショー(インディー・イレブンFC/アメリカ)
MF:
カリーム・ハイランド(アルファイサリーFC/サウジアラビア)
ケバン・ジョージ(シャーロット・インディペンデンス/アメリカ)
レストン・ポール(メンフィス901FC/アメリカ)
ネイサン・ルイス(ランシング・イグナイトFC/アメリカ)
ジョマル・ウィリアムズ(WコネクションFC)
カール・ムケット(メンフィス901FC/アメリカ)
アキーム・ハンフリー(クラブ・サンドFC)
ジュダ・ガルシア(所属クラブなし)
FW:
レスター・ペルチャー(アルオロバFC/サウジアラビア)
シャードン・ウィンチェスター(WコネクションFC)
レヴィ・ガルシア(イロニ・キリヤット・シュモナ/イスラエル)
所属クラブを見てわかる通り、本気度が高いといっても多くのメンバーはアメリカの下部リーグでプレーをしている。海外組もサウジアラビアやイスラエルなど決してサッカーが強い国ではない。
日本人との関連でいうと、DFのカーライル・ミッチェルはソウルイーランドFCでカレン・ロバートと同僚であった。
では、詳しく要注意選手をみて行こう。
レヴィ・ガルシア
同国史上最年少となる18歳127日でワールドカップ予選に出場した21歳の俊英。兄弟のナタニエルらもサッカー選手である。
身体能力の高さと足元の技術を兼ね備えた左利きのアタッカーで、独特のリズムを持つドリブルとフェイントを交えながら積極的に前へと突破していく。
国内でのデビューは2013年で、まだ15歳だった。当時所属していたT&Tが財政難で給与を支払えずトップチームの選手を使うことができなかったため、ガルシア兄弟らユースの選手を呼び寄せたことがきっかけである。
その後、オランダのAZに青田買いをされヨングAZ、エクセルシオール、AZを渡り歩いたが、18歳と65日で欧州のリーグでプレーしたのも同国最年少だった。現在はイスラエルでプレーをしている。
ジョマル・ウィリアムズ
カレドニアAIAという国内リーグの下部組織出身のMF/FW。
ウィンガーで自ら攻撃の起点となりパスやドリブルでアシスト役にもなるが隙あらばミドルシュートを狙っていく。ゴールへの意欲が高いタイプでシュートは頭足を問わず、ヘディングでもゴールを狙っていける。そのために、センターフォワードでプレーする機会も多い。
2011年にWコネクションでプロキャリアを開始し、2015/16シーズンに1試合1得点ペースでゴールを量産し2015年12月の国内リーグ月間MVPに輝きブレイクした。
メキシコ、アゼルバイジャンでもローンで短期間プレーしたが、基本的にはWコネクション一筋という選手だ。
デュアン・ムケット
現在のチームには多い2015年のU-20北中米カリブ海選手権のメンバー。ユースでは各年代でキャプテンも務め、2011年にサンタ・ローサでは最優秀選手に輝いている。
左右中央問わずプレーできるポリバレントなタイプで、針の穴に糸を通すような繊細さはないがダイナミズムに溢れ、攻守にチーム全体を活性化させる力を持つセンターハーフ。セットプレーも任される。
なお、JFAでの発表だとミドルネームだと思われるカール・ムケット登録となっている。
ジュダ・ガルシア
隠し玉ともいえる選手。1999年生まれという説もあるが、JFAでは2000年生まれとなっている。
名前からわかる通り上述のレヴィ・ガルシアの弟であり、従兄弟のイザイアもサッカー選手。
ポイント・フォーティンで2018年にキャリアを開始しすぐにトリニダード・トバゴ代表にも選ばれた。現在は、無所属であるが、18歳でチームがない状態でA代表入りしているということは期待されている証拠だろう。
オランダの技巧派を彷彿とさせる両足が使えるテクニシャンで左右両足で同じようにボールが扱え視野も広い。パス、ドリブル、シュートと三拍子揃っている。