遠藤憲一が「それぞれの断崖」主演、被害者の父親と加害者の母親の禁断愛を描く

8月3日スタートのフジテレビ系連続ドラマ「それぞれの断崖」(土曜午後11:40=東海テレビ制作)に遠藤憲一が主演する。遠藤が演じるのは、少年事件で息子を亡くした被害者の父・志方恭一郎役で、「今回は、かなり骨太な社会派ドラマ。出演依頼を受けた時、まずは『主人公の感情の変化が複雑で、かなりハードルの高い役。心して演じなければ』と思いました」と難役挑戦に襟を正した。

同作は、作家・小杉健治氏による同名小説を原作に、ある少年事件を発端にして被害者家族と加害者家族の愛憎があぶり出されるさまを描く。13歳の同級生に息子を殺害された父親・志方恭一郎(遠藤)は、悲劇の夜に酒に酔い怪しげな店で遊んでいたことが発覚。妻や娘たちに恨まれ、警察からも疑いをかけられる。さらに加害者少年への怒りを爆発させたことで、世間からもバッシングを受ける。職を失い、家族の絆もほころび、やり場のない怒りを抱えた恭一郎は、息子の無念を晴らすために、己を偽って加害者の母であるシングルマザーに近づいていく。しかし、それが禁断の愛へと発展していく。

遠藤は「許しあえるはずのない2人が心を重ねあうという展開に、『フィクションとはいえ、感情面はリアルに丁寧に表現したい』と思いました」と述べ、「見てくださる方の立場によって、それぞれの役に共感できたり反感を持ったりすると思いますが、『登場人物の行く末を見てみたい!』と思ってもらえるよう、キャストやスタッフのみんなで頑張って作り上げていきたいです」と意気込みを語った。

放送に向けては「『オトナの土ドラ』には2度目の出演となりますが、この枠って深夜ならではの今まで見たことがない、思い切ったストーリーを楽しめる枠ですよね。今回の作品は、ヒューマン・サスペンスの側面があり、登場人物が思わぬ方向に舵を切ったりします。『そっちに行っちゃだめ!』と毎回ハラハラしながら見てもらえたらうれしいです」とアピールした。

© 株式会社東京ニュース通信社