明日6月7日、大阪環状線の201系が営業運転を終了します

オレンジの車体が象徴的な201系が、明日2019年6月7日に大阪環状線・JR桜島線(ゆめ咲線)での営業運転を終了します。これを受け、5月31日(金)に吹田総合車両所 森ノ宮支所で201系と323系を並べての車両公開が行われました。

JR西日本グループは、『大阪環状線改造プロジェクト』として「行ってみたい」「乗ってみたい」大阪環状線を目指し、様々な施策を展開しています。2016年12月から始まった新型車両323系電車の投入もこの一環。201系は後進に道を譲る形で引退します。

外観

曇り空にくすんだオレンジ色の車体がどことなく物寂しさを感じさせます。隣の323系と並ぶと一時代を築いた先輩の風格を感じますね。

内装

昔ながらの通勤電車らしいすっきりとした内装です。荷棚の部分も網棚。窓は4枚目の写真のように上部が開くようになっています。

窓の向こうに見えるのは323系の車体。メタリックな印象を受けますが、ドア横のアクセントカラーはオレンジ。オレンジ色の車両と言えば「国鉄通勤型電車の決定版」として48年間にわたり大阪の通勤・通学を支えてきた103系もそうでした。大阪環状線の伝統ですね。

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1979年に試作車が製作された201系は、この103系に代わる車両として設計・製造されたものです。国鉄としては初となるサイリスタチョッパ制御を採用し、エネルギー効率の良い省エネ電車として量産され、全国各地で活躍しました。しかしこの201系もまた、321系の登場や車体の老朽化により引退への道を歩むことになります。

車両公開の場では、2005年から森ノ宮支所で検修を行っていた担当者の方のお話もありました。

「当時(2005年)はまだ103系が走っており、201系が森ノ宮支所に来たのもその頃から」で、まだ201系が環状線仕様になる前から色々な部分に手を加えてきたとのことです。

検修作業については「大阪環状線は加速減速が頻繁に行われたり、カーブも多いため、旋回するときに異音が発生したこともありました。潤滑油を定期的に補充して点検したり、負荷対策を行ってきました」とコメント。

201系については「ドアもブレーキも空気式でレトロな部分が魅力。昔ながらの大阪環状線のオレンジ色に愛着があり、引退は少し寂しい気持ちもありますが、新しい車両を見て201系のことも思い出してほしい」とお話されていました。

ちなみに大阪環状線からは明日をもって引退しますが、関西本線やおおさか東線ではまだまだ現役で走ります。まだ乗ったことがないよ、という方はそちらも検討してみるといいかもしれません。

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