プレミアリーグ、ローン先から復帰させるべき6名のヤングスター

『FourFourTwo』は4日、「今季はローン移籍していたが、来季は保有元のクラブで活躍できる可能性がある6名のヤングスター」という記事を掲載した。

まだトップチームに割って入ることができない若手選手を、他のクラブに貸し出して修行させる。そのような手法はもはや一般的なものとなり、今季も多くの選手が「貸し出し」された。

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では、その中で来季保有元のビッグクラブで活躍できる可能性がある6名の選手とは?

クルト・ズマ(チェルシー/DF)

貸し出されていたクラブ:エヴァートン

10月に25歳の誕生日を迎えるズマ。そろそろチェルシーでのレギュラーを獲得してもおかしくない年齢である。ギャリー・ケイヒルはすでに退団が決定しており、アンドレアス・クリステンセンも重用されていない。

今季エヴァートンにローン移籍していたズマは一貫性あるプレーを見せ、フランス代表にも復帰した。次のステップに進む準備は整ったし、チェルシーでポジションを奪うための最後のチャンスが巡ってくるだろう。

今夏は補強禁止処分を受ける可能性があるため、その場合チェルシーは新しい選手を加えることはできないのだから。

アントニオ・リューディガーとダヴィド・ルイスに食い込むための勝負をするか、あるいは快く受け入れてくれるであろうエヴァートンを選ぶかは彼の自由であるが…。

キーラン・ドゥウェル(エヴァートン/MF)

貸し出されていたクラブ:シェフィールド・ユナイテッド

才能あふれる攻撃的MFのドゥウェルは、今季の前半戦でエヴァートンのトップチームに関与した後、シェフィールド・ユナイテッドへと貸し出された。その選択は彼にとって非常に有用だったと言えるだろう。

21歳の彼は2部で16試合に出場し、プレミアリーグへの昇格に大きく貢献した。左サイドのウイングや10番の役割をこなせ、応用力にも優れる。イングランドU-21代表に選ばれているアタッカーは、来季エヴァートンでの活躍を夢見ているはずだ。

マルコ・シウヴァ監督が選ぶレギュラー11人には入れないかもしれないが、チームの選手層を厚くする意味ではドゥウェルの存在は重要になるだろう。そして起用さえされれば信頼を勝ち取るだけの実力がある。

もちろん、来季もシェフィールド・ユナイテッドに貸し出されてもプレミアリーグを戦える。そちらを選択しても彼のためになるだろう。

マルコ・グルイッチ(リヴァプール/MF)

貸し出されていたクラブ:ヘルタ・ベルリン

今夏リヴァプールは補強をしなければならない。チャンピオンズリーグを制覇したことで資金は豊かになったが、ハードスケジュールが待つ。しかも急遽クラブワールドカップまで加わってしまい、休みという休みが存在しないシーズンになる。

このパワフルなMFは今季ドイツで一貫性あるプレーを見せた。グルイッチの価値は現在かなり上がっており、他のクラブに売ってもいい額になる。ただ、試合感を取り戻した彼をリヴァプールに戻すという手もあるだろう。

まだアレックス・オックスレイド=チェンバレンは怪我から復帰間もないし、アダム・ララーナは退団が濃厚、アルベルト・モレノが退団するためジェームズ・ミルナーも左サイドバックを務める機会が増えるはず。グルイッチはリヴァプールの8番にぴったりだ。クロップは彼をどう判断するか…。

アクセル・トゥアンゼベ(マンチェスター・ユナイテッド/DF)

貸し出されていたクラブ:アストン・ヴィラ

今季はアストン・ヴィラに貸し出され、コーチを務めているジョン・テリーの指導を受けたトゥアンゼベ。2部で25試合に出場して経験を積み、プレミアリーグ昇格に貢献した。

ジョゼ・モウリーニョ政権時代に10代で出場機会を得たトゥアンゼベは、才能豊かな選手だ。リンデレフの相棒候補として彼が食い込めるチャンスはかなり大きいはず。

マンチェスター・ユナイテッドの最終ラインは微妙な状況である。怪我が多いエリック・バイリー、不安定なスモーリングとジョーンズ、いつまでもマルコス・ロホでありつづけるマルコス・ロホ。

その中でもスールシャール監督は意外にも「センターバックの補強はしない」と話しており、間違いなくトゥアンゼベにとってはチャンスだ。

タミー・アブラハム(チェルシー/FW)

貸し出されていたクラブ:アストン・ヴィラ

補強禁止処分を受ける可能性が高いチェルシー。その場合ゴンサロ・イグアインも返却しなければならなくなるだろうし、この生え抜きストライカーに頼るはずだ。

昨季のスウォンジーでは失敗に終わったが、それを糧にして今季復活を見せた。アストン・ヴィラで25ゴールを決め、プレミアリーグ昇格の立役者となっている。

この21歳のアタッカーは、次のステップとしては通常プレミアリーグの中位から下位で経験を積むというのが論理的だが、チェルシーの状況がそれを許さない可能性がある。そうなればカラム・ハドソン=オドイのようにチャンスを活かせるかもしれない。

ハリー・ウィルソン(リヴァプール/FW)

貸し出されていたクラブ:ダービー・カウンティ

多くのリヴァプールファンは、ハリー・ウィルソンが来季トップチームでチャンスを得ることを期待しているだろう。フランク・ランパード監督の下でダービー・カウンティを2部上位に導いた彼は、今季15ゴールを決めたスコアラーであり、セットプレーも得意としている。

実際のところリヴァプールの強力な3トップに割って入れるだけの能力があるとは言えないが、来季の厳しいスケジュールを考えればキープしておく必要がある才能だろう。ジョーカーがジェルダン・シャキリだけでは心もとない。

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少なくともカップ戦においてはターンオーバーを積極的にやっていく必要があり、ウイングとして計算できる存在になる可能性は高い。タイプは全く違うにしても、タダでスターリッジ退団の穴を一部埋められるだろう。

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