ヒラスズキの特効シンキングペンシル・BEST3。在野ロコ「フッキー」の薦める、最強シンペンはこれだ!

ルアーマガジンファミリーのプライベートブランド「LML(ルアーマガジンリンクス)」の海部門のテスターを務める「フッキー」。かつては東京湾80cmUPのランカーシーバスハントを基本に据えて釣りを続け、最高年間25本の80cmアップを釣り上げてきた、隠れたスーパーロコ。現在はヒラスズキ釣りをメインに休日の釣りを楽しむアングラーなのだが、そのコダワリの強いフッキーが選ぶ、ヒラスズキをハントするための特効シンキングペンシルを3つ上げてもらった。

アダージョヘビー105(デュエル)/ハードコア・ヘビーショット105(デュエル)

フッキー「たぶん、後継が出て僕が言ってるモデルは廃盤になっていると思うのですが、デュエルから出ていたアダージョヘビー105(デュエル)は良く使うし釣れますね」

アダージョヘビー105(デュエル)

調べてみたんですが、後継はハードコア/ヘビーショット105(デュエル)だと思いますね。

写真はヘビーショット105(デュエル)

フッキー「あれは30gくらいだったかな。フックでかくしちゃったりして重量は結局変えちゃうから重量に関しては正確には覚えてないんだけど…。アダージョヘビー105は飛距離も出るし、リーリングと、ラインのスラックとリーダーの太さの調整だけで、ものすごくコントロールしやすいルアーで、めちゃくちゃ釣れますね。ヒラスズキだけでなくて青物にも効きます。

アダージョは、6面体カット?鉛筆型カット?みたいなのを最初に謳ったシンペンで、出た当初はそんなにプロモーションもされていなかったし、注目もされていなかったと思うのですが、爆発的に釣れたし、飛距離も尋常じゃないし、ドリフトもやりやすいし(笑)あと、めちゃくちゃフォールもいいんですよ。ケツ下がりでキラキラキラってロールして落ちていく…このときのフラッシングが良くてですね。たぶん、このアクション、メーカーも意図して作っていたと思うので、ホロ系のカラーが多かった記憶があります。

それとまったく同じコンセプトを謳ったルアーが別メーカーから後発で出てきましたが、それはアダージョヘビーをゴミにしたみたいな設計で…」

ああ、その先は言わなくていいです…。ということで、いま、アダージョヘビー105は廃盤だと思いますので、おそらく機能を踏襲しているという意味ではハードコア/ヘビーショット105(デュエル)は気になるところではありますね。

フッキー「そちらを買ってもらえればいいと思いますよ」

スライドベイトヘビーワン(スカジットデザイン)

フッキー「2つめはスカジットデザインのスライドベイトヘビーワン。これ、フックチューンしないと伸ばされちゃうんですが、がまかつのRBで言うと#3以降を装着しないとランディング時に伸ばされちゃう。でも、これも良く釣れます。キャストブレが少なくて低弾道でポイントまでルアーを運べるのと、飛距離も出せる。固定重心でこんな飛ぶんだ〜と(笑)あと、アクションがザ・シンペン!という感じで素晴らしい。それに、なんというかリーリングのキャパが広くて使いやすいルアーですね。たぶん、当時、オヌマン(小沼正弥さん)が設計に携わっていたルアーだっと思うけど…。

そんなに出回ってないかもしれないので、もし現行でということなら、DAIWAのスイッチヒッター系かな。ちょっと質感というかアクションは違うけど、代替として使えると思いますね。まぁ、どちらもヒラスズキはあまり意識はしていないとは思うのですが(笑)」

スイッチヒッター(DAIWA)

3つめはシンペンというジャンルに属すか微妙だが…エアーオグルSLM(ノースクラフト)

フッキー「エアーオグルSLM。これはヒラスズキだけでなく全般的に効きます。3つ挙げた中では唯一無二のルアーでしょうね。こいつは対シーバスのキラールアーです。リバーでシーバスやろうと、港湾部でシーバスやろうと…強い。

サイズが70mmと85mmがあると思うのですが、85mmの重たいヤツがヒラスズキではいいと思います。表層より下…、汚い動きでモジモジモジモジと悶えさせてやると…ドン!!と。足場の高い場所で使ってやると水面直下も引けますし、リーリングスピードとラインスラックでどのレンジでもピタリと止めておける…、止めといておけるのにアクションが汚い。これが効く。最終的に場所移動するときにトップウォーターを投げないんだったらエアーオグルを投げて確認してから移動ですね」

ヒラスズキ。本当はこんなシンペン(シンキングペンシル)が欲しいんだけど…。開発できるメーカー募集中??

フッキー「実は、速く巻けて軽いのだけど、しっかり水を噛んでくれるシンペンが欲しい。重さはせいぜい1ozくらいまで…かな?? だいたい速く巻くと浮き上がってきて水面滑ってしまうだけで、泳ぎが破綻するじゃないですか。特に足場が高いところで使うと。じゃなくて、ある程度、スピード出しているにも関わらず、水面直下で粘ってくれて、なんというかバタつくアクションを損なわないシンペンがあるとすごく有り難いなと…

過去にいろいろ試したんですよね。ジグミノーよりのシンペンとか、シンペンよりのジグミノーとか。だけど、どのブランドもルアーに自重を持たせて、速巻きに特化させるとか、なんというか、スピードを重さで相殺させるようなルアーが多いんですよ。まぁ、設計上相反する要素だとは思うので、自分が言ってるようなルアーができるかどうかは解らないんですが(笑)

とまぁ、そういうルアーだとちょっと自分のイメージしている釣りではものすごく使いにくい。美味しいアクションが出ないんですよね…。なるべくルアーに重さを持たせずに、バランスとか設計だけで、ある程度早巻きしても、浮き上がらせづらく、粘れるシンペンがあれば最高ですね」

リップがついているのではダメなの?

フッキー「基本的にリップ付きのルアーは、ゆっくり巻いてアクションが成立する設計になっていると思うのですよ。あの手のルアー速巻きすると、ただ、ダダダっと滑ってくるシンペンと変わらないので。

ほんとワガママなんですが、速巻きできて、レンジ2cmくらいをキープできてパパパパパッと巻けてくるルアーがあるといいんですけどね。俺、ランガンしてポイント撃っていくタイプなんで、そういうルアーがあると、めちゃくちゃ釣りがしやすいというか効率がいいというか…

ドリフト時のコントロールもしやすいから使い勝手いいんですけどね…結構似たようなスタイルの人も多いとは思うのですが(笑)」

そこまで具体的に要望があるなら、実現してくれるメーカーもあるかもですが…。ご興味があるメーカー様はぜひお声がけを!

© 株式会社 内外出版社