阪神原口が劇的サヨナラ打、巨人阿部“229人斬り”、楽天首位…9日の交流戦は?

阪神・原口文仁【写真:荒川祐史】

原口は大腸がんから復帰5戦目で大仕事、巨人菅野は復帰戦で勝利、広島は連敗「3」で止める

 日本生命セ・パ交流戦は9日、各地で6試合が行われた。この日はセ・リーグが5勝を挙げ、今季通算はパ・リーグ20勝、セ・リーグ15勝となった。パ・リーグは“一人勝ち”の楽天がソフトバンクと並んで同率首位に浮上した。

 阪神は甲子園での日本ハム戦で劇的なサヨナラ勝利を飾った。2点を追う7回に相手失策などで同点に追いつくと、8回から4番手・藤川が2回1安打無失点の快投。9回は2死から高山、北條の連打で一、三塁の好機を作り、代打・原口がサヨナラ打を放った。原口は大腸がんから復帰5戦目での大仕事となった。日本ハムは一時2点を勝ち越すも、最後は秋吉がサヨナラ打を浴びた。

 巨人は本拠地ロッテ戦に11-3で勝利し、カード勝ち越しを決めた。5月15日の阪神戦以来の復帰登板となった菅野が6回3安打2失点7奪三振の好投で今季6勝目(3敗)。打線も亀井の5号ソロや若林の2号ソロ、坂本勇の適時二塁打などでエースを援護すると、8回には阿部が通算401号3ラン。阿部はこれで計229人の投手から本塁打を放ち、タフィ・ローズ(近鉄、巨人、オリックス)の228人を上回って歴代単独1位となった。ロッテは先発の石川が4回6失点の乱調で3敗目(3勝)を喫した。

 広島は本拠地ソフトバンク戦に3-2で勝利し、連敗を「3」で止めた。1点を追う2回に鈴木の17号ソロで同点に追いつくと、勝ち越された直後の4回には會澤のタイムリー、田中の犠飛で2点を奪い、逆転に成功。4月29日の対クルト戦以来の先発となった九里は、5回5安打2失点で今季2勝目を挙げた。ソフトバンクは再三の好機を作ったが要所で1本が出ず、交流戦初黒星を喫した。

 DeNAは本拠地西武戦に6-4で勝利し、カード勝ち越し。2点ビハインドの8回に代打の楠本がプロ初本塁打となる代打逆転満塁本塁打を放ち、試合を決めた。先発のドラ1上茶谷は5回2失点。打球直撃の影響もあって86球で降板したが、チームは伏兵の大仕事で勝利をつかんだ。西武は2点リードの8回に3番手のヒースが2死満塁から逆転満塁被弾。松本航は上茶谷とのドラ1対決で5回2失点とまずまずの投球も、ヒースが打たれて白星が消えた。

 ヤクルトは本拠地オリックス戦に9-4で勝利し、連敗を2でストップ。3回に青木とバレンティンの適時打で勝ち越し。5回に同点に追いつかれるも、6回に村上の16号2ランで勝ち越すと、青木の2本目のタイムリーも飛び出した。6回の1イニングを無失点に抑えた近藤が今季2勝目を挙げた。オリックスはK-鈴木が4回3失点で降板。一時同点に追いつくも救援陣が踏ん張れず連勝は3で止まった。

 楽天はパ・リーグで唯一の勝利。敵地中日戦を5-2で制した。先発の美馬が6回6安打1失点の好投で5勝目(3敗)。救援陣も4投手でリードを守った。打線は3回に浅村、ブラッシュのタイムリーなどで3点を先制。5回には銀次、辰己の2者連続タイムリーも飛び出し、連勝で同率首位に浮上した。中日は先発の清水が5回途中5失点(自責3)でKO。打線は楽天より2本多い9安打を放ちながら、2点しか奪えなかった。(Full-Count編集部)

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