6月11日付

 先日の宮崎市議会正副議長選は市民不在を強く印象づけるもので、非常に残念だった。「開かれた議会」を目指して会派間で合意したはずの立候補制の実施見送りもそうだが、選挙の前後、水面下で会派間の調整が行われた末の決着だったことも、分かりにくさを助長した。議員からは立候補制への賛否や、手法を変更する必要性などさまざまな声を聞くが、まずは現状に至った原因や背景を解きほぐし、市民に丁寧に説明する場が必要ではないか。4月市議選の投票率は過去最低の36.55%。今月下旬には改選後初の定例会が開会し、当局との論戦が始まる。執行部と向き合う姿勢と同じように、市民と向き合う姿勢も大きく問われている。議会が信頼を獲得していく上で非常に大事なポイントになる。

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