横浜・歴博8月から休館へ 外壁など改修 来年3月末まで

外壁や天井などの改修で8月から長期休館に入る横浜市歴史博物館=同市都筑区中川中央

 横浜市歴史博物館(同市都筑区)は、今年8月から来年3月末まで休館する。館の外壁や天井などを改修するためで、団体見学の多い時期と東京五輪・パラリンピックが開催される2020年度を避けた。1995年の開館以来、大規模改修による長期休館は初めてで、観覧できない期間中は地域への出張展示などで補う。

 同館の施設整備を所管する市教育委員会生涯学習文化財課によると、改修は館の外壁と、入り口ホールと館外にあるコロネード(柱廊)の天井部分。またエレベーターも更新する。同課は「建物の安全性を高め、施設の長寿命化を図ることが目的」とし、改修費は計約3億9千万円を予定している。

 横浜をはじめ県東部の公立小学校の団体見学が多い4~6月と、東京五輪・パラリンピック開催で多くの来場が見込める2020年度を避ける日程で実施。一方で、原始時代から近現代に至る展示部分の改修は行われず、同課は「今後の展示リニューアル」を課題とする。

 館の管理・運営を担う市ふるさと歴史財団は休館中の活動について、「財団が運営する別施設などでの『アウトリーチ(出張)展示』を行う予定」とする。館内で行っている繭細工や勾玉(まがたま)などを作る人気のワークショップは、館に隣接し、休館中も開いている大塚・歳勝土遺跡公園内の工房に場所を移して継続する。本年度は都筑区が区制25周年を迎え、区史「図説 都筑の歴史」が刊行されるため、都筑図書館で発刊記念のミニ展示も行う予定という。

 また、同館は改修を終える20年度が開館25周年と重なるため、財団はリニューアルと節目の年にふさわしい企画展の立案・開催にも意欲を示している。

 休館については同館の各種印刷物とホームページに掲載している。問い合わせは同館電話045(912)7777。

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