イノシシの被害から守って ハナショウブ見頃

見頃を迎えたハナショウブ=伊勢原市日向

 伊勢原市日向地区のアヤメ園で、ハナショウブが見頃を迎えている。梅雨の晴れ間となった11日は、スマートフォンなどで撮影する市民の姿も。紫や黄色、白など色とりどりの花に見入った。

 ハナショウブは、同市下糟屋地区の「あやめの里」が栽培者の高齢化などで2017年に閉園したことに伴い、「伊勢原ハイキングクラブ」の有志が日向地区の休耕田に株を移植し、育ててきたもの。しかし、昨年は食べ物を求めて土を掘り返すイノシシの被害を受け、約1200株から約400株に減少。同クラブの有志が防獣ネットを設置して株を植え直し、ことしは約800株が花を咲かせた。

 有志の一人として草むしりなどの活動を通してハナショウブを守ってきた同市白根の主婦(75)は、咲き誇った花を前に感慨深げ。「努力したかいがあって、すごくうれしい。いろんな色の花を見ることができるので、多くの人に見てほしい」と来園を呼び掛けた。

 アヤメ園は日向薬師バス停から徒歩約5分。見頃は今週末まで。

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