6月14日付

 毎週末に高鍋町の高鍋農業高からJR高鍋駅まで1人でごみ拾いを続ける同校2年の土寄花桜さん(16)を12日付の記事で紹介した。土寄さんは誰かに褒められたいわけでも、強制されたわけでもなく、純粋に「町がきれいになるように」との思いを込めて、自主的にごみを拾ってきた。そのことは地域住民から情報提供があるまで、教師も親も知らなかったという。授業や部活の疲れもある中で、理想を実践に移すことはなかなかできるものではない。「素晴らしい高校生がいる」と取材依頼を受けた時に非常に感動した。簡単にポイ捨てする人がいる裏側で、こうして地道に拾い集める人がいる。土寄さんの善意に精いっぱいの敬意を表したい。土寄さんと共に、この町からごみが消える日が来ることを願う。

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