<レスリング>【2019年全日本選手権・第1日/特集】健闘選手の声

(文=布施鋼治、撮影=矢吹建夫)


92kg級世界3位の松本篤史(警視庁)は、階級アップの挑戦実らず

 ■男子フリースタイル97㎏級・松本篤史(警視庁=階級を上げての挑戦、準決勝で山口剛に逆転負け)「アクティビティ・タイムで2点取れたけど、テクニカルポイントが取れなかったことが敗因。押し出してでも自分の点数をとれず、力不足だったかなと思います。

 (92㎏級から階級を上げ)覚悟はしていたけど、差した時に全然違うというのはありました。97kg級で勝負するなら、もっと体を大きくしないといけない。この階級の体はまだ全然作れていない。強引に増やしているところもある。トップと勝負するためにはあと一段か二段、自分を上げないといけない」


 ■男子フリースタイル125㎏級・荒木田進謙(athletic camp LION=準決勝で山本泰輝に敗れ、世界選手権代表権獲得はプレーオフへ)「自分から前に出てスタミナで勝負するレスリングをしたかったけど、2週間前から体調がよくなく、そういうレスリングをする自信がなかった。体調管理が甘く、試合前から不安だらけの大会になってしまった。最後に押し出しで1点を取り、こうした攻撃をもっと早くからやらないといけない。プレーオフでは絶対負けないようにしたい。練習量もそうだけど、体調管理もしっかりしないと。歳もとってきたので、体だけではなく、メンタル的にも『やるぞ』という気持ちを持てるようにしたい」


1敗を喫しながらも、優勝の望みは消えていない皆川博恵(クリナップ)

 ■女子76㎏級・皆川博恵(クリナップ=予選A組初戦で鏡優翔に敗北するも、決勝トーナメントに進出)「予選リーグで2試合闘って、どちらも全然ダメだった。若手の勢いにちょっと押されてしまっているところがある。勢いを受けないでやろうと思ったけれど、今日はうまくいかなかった。

 鏡選手との一戦はコーションを受ける順番が後になってしまい、焦って入ったところでバックを取られてしまった。崩したりする技術は私の方が上回っていたと思う。私は場外際などの詰めが甘い。詰めが甘い勝負をしていたらダメだと思いました。明日は勝っても負けても、やってきたことを全部出せるような試合をしたい」


 ■男子グレコローマン77㎏級・櫻庭功大(自衛隊=全日本選手権で勝った屋比久翔平に準々決勝で黒星)「天皇杯(全日本選手権)の時は勝ったけど、今回はグラウンドで取られてしまった。天皇杯の時とは違って、差があったなと思います。自分は投げが得意だけど、対策されていた感じがします」

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