
CAがエレガントに見えるのはなぜ?
皆さんが思うCAのイメージはどんな感じでしょうか?
「清楚、上品」などエレガントなイメージを持たれた方がいらっしゃれば、それにはちょっとした仕草が関係しているかもしれません。
見られる機会の多いCAは、接客サービスをする上でお客様に好印象を持っていただくことが大切です。
イメージは、自分で作るものであり、他人に作られるものでもあります。
今回は、誰でも取り入れることのできる「エレガントに見える仕草」を、CAの実例とともにご紹介いたします。
1)手の使い方
自分が思っている以上に、他人から見られているのが手先です。CAは、機内アナウンスのヘッドセットやパンフレットなどを持つ際に、指先を揃えて手先が美しく見えるように意識しています。物を指し示す際や何かをご案内する時も、手先がバラバラにならないように気をつけています。
ファーストクラスの食事は基本的にコース料理のため、何度もお皿やグラスを出したり下げたりするのですが、その際に一つ一つの動作が雑に見えないように意識的に行っているのが「手添え」というテクニックです。
「手添え」とは、料理を提供する際に、お皿から手を離す「最後の瞬間」に行う仕草です。

お皿をテーブルに置いた後に、少しだけ「間」を持たせてお皿のふちに手を添えます。指先は揃えましょう。この時に心の中でゲストに対して「ゆっくりお召し上がりくださいませ、喜んでいただけますように」などのような愛情フレーズを唱えると自然に美しく手添えができるようになります。
皆さんが自宅でおもてなし料理を振る舞う時にも、使っていただけるテクニックです。
2)歩き方
狭い機内では、足音がお客様によく聞こえてしまうのをご存知でしょうか?
座席に座っていると、お客様の耳の位置から地面までの距離が近いため、スタスタ早歩きをするとうるさい上に、通りすぎる際に風まで感じてしまうのです。
CAは寝ているお客様を起こさないため、同時に起きているお客様のニーズもキャッチするため、ゆっくりアイコンタクトをしながら静かに歩くよう心がけています。
これが、結果としてエレガントに見えることに繋がるのです。
ポイントは背筋を伸ばして、目線は少し先に向け、バタバタと音がしないように静かに歩くこと。歩く姿勢とスピードを意識することで一気に上品に見えます。
3) 飲み方
機内でもしCAがペットボトルに口を付けてガブガブ飲んでいるのを見かけたらガッカリしませんか?
エレガントに見せるためには、必ずコップに移しかえてから飲みます。これは新人訓練の時から徹底して「お客様に見られている意識」を持つように指導されているからです。
仕事でない時はもちろんペットボトルに口を付けて飲むこともありますが、ここでのポイントは「見られている意識」を持つことです。
自宅でゲストをおもてなしする際には、ぜひ自分自身もグラスを使い、ゲストに出すペットボトルにもグラスを添えて下さいね。
4)話の聞き方
機内ではお客様とお話する機会が多いのですが、その際に必要なスキルが、「話す力」よりも「聞く力」です。
お客様のニーズを引き出すためには、会話が大切なので、しっかりお客様のお話に耳を傾けます。
この際に、お客様に気分良くお話いただけるように笑顔であいづちを打ち、最後までよく聞きます。
相手の話に興味を持って自然にあいづちを打つ姿は、美しい仕草の一つです。
友人とお話する時も、まずはしっかり傾聴する姿勢とあいづちを意識してみてください。
5)話し方
CAは機内アナウンスを何度も何度も練習しています。それは大切な情報をお客様に伝えるための話し方があるからです「伝える」という一方通行でなく、お客様にしっかりと「伝わる」機内アナウンスでないと意味がありません。
ここで、CAが機内アナウンスでも意識している「伝わる」話し方の3つのポイントをご紹介します。
・一つ一つの言葉をゆっくりはっきり発音する
・大切な言葉の前にはpause(間)を置く
・声のトーンを意識する
以上のことを踏まえてお話すると、相手が聞き取りやすくなります。
ちなみに、機内アナウンスでは一度に何百人ものお客様に大事な情報を伝えなくてはいけないのに、残念ながら全員の顔を見ながらお話しすることが出来ません。それでも感じ良く、しっかり伝えるには笑顔で話すことが大切です
皆さんも相手のことを思って、話すテンポを意識してみてください。
「エレガント」は日常の中で作り上げる
手の使い方、歩き方、飲み方、聞き方、話し方。
これらの5つを意識するだけで、グンとエレガントな印象になるはず。
ぜひ、日常の中で実践してみてくださいね。