長崎県長崎市平野町の市歴史民俗資料館で13日、「戦時中のくらし展」が始まった。現在の豊かな生活と比較し、平和の尊さを考える機会にしてもらおうと2007年から開催している。8月18日まで(月曜休館)。無料。
収蔵品の中から戦時中の貨幣や紙幣、手製の教科書など約230点を展示。陸軍用の背嚢(のう)や軍隊手帳など4点が初めて展示される。
新たな展示物の一つで、山王神社(長崎市坂本2丁目)の鳥居下で撮影された「長崎銃後婦人会」の集合写真は珍しいという。
永松実学芸員によると、この写真は1939年ごろに撮られたとされ、女性らは同会名の入ったたすきを掛けている。「いろんな史料を見ても同会の名前が現状、確認できるものはない」と指摘し「戦時中の厳しい生活を知り、平和の尊さを感じてほしい」と呼び掛けている。