平塚乳児遺体 「情報提供を」捜査本部が呼び掛け

市民に情報提供を呼び掛ける警察官ら=JR平塚駅

 昨年12月に平塚市唐ケ原の金目川河口で乳児の遺体が発見された事件は13日、有力な手掛かりもなく半年が経過した。平塚署捜査本部は同日、JR平塚駅前でチラシを配り、情報提供を呼び掛けた。

 同署は死体遺棄事件として捜査しているが、川岸近くでうつぶせの状態で倒れていた乳児は女児で、身長50センチ、体重2.4キロ。未熟児ではなく、へその緒が付いた状態で発見時には死後1週間がたっていた。

 遺体に骨折などの外傷はなかったが、腐敗が激しく死因は特定できなかった。捜査関係者は「遺体が上流から流されてきたのか、その場で遺棄されたのか断定も難しい」と説明する。

 捜査本部は半年間で延べ約2700人の捜査員を投入。延べ約1400人に聞き込みを行い、約11万人分のDNAを照会する捜査も行ったが、事件解決の糸口は見えていない。

 この日は県警の捜査員10人が買い物客らにチラシ約千枚を配った。チラシを受け取った同市在住の女性(48)は「赤ちゃんを産むのは女性にとっては命懸け。それだけ頑張って産んだ子を捨てるなんて。早く解決してほしい」と話した。情報提供は同署電話0463(31)0110。

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