6月16日付

 亡くした妻との思い出をつづった冊子を作り続けている宮崎市清武町の田崎菊夫さん(84)。人生は喜びも悲しみも共有できるパートナーを得ることによってより充実していきます―。こんなせりふを、長年撮りためてきた家族の写真に添えている。せりふの内容は感動ものだが、自宅での制作の様子を見て驚いた。パソコンのマウスを巧みに動かして写真を編集し、キーボードを素早くたたいて文章を打ち込む。プリンターも印刷物の種類に応じて2台を使い分けるほどのこだわりだ。その手際の良さに、失礼ながら改めて年齢を確認してしまった。長年の趣味を生かし、妻を亡くしたさみしさを紛らわせようと始めた制作が今では生きがいになっているという。次号で37号目。楽しみにしている。

© 株式会社宮崎日日新聞社