昼間は汗ばむ日も増えてきた6月中旬、一足早く「涼」を求めて「sudachi」さんへ、夏の味をいただきにまいりました。
奈良駅から徒歩5分、大通りから少し奥へ進んだ静かなところにあります。木格子が和で粋な外観です。店内広く、奥には畳の座敷席もありました。
店名のとおり名物は「すだち蕎麦」
一年ほど前に、天理の有名蕎麦屋さんから独立する形ではじめられた「sudachi」さんは、今や週末を中心に満員が続く人気店。本日レポートするのはメニューの中でも、ダントツに人気！冷たいお蕎麦の「すだち蕎麦」。ターコイズブルーの鉢に黄緑の輪が重なって、見た目も爽やかです！
さあ、重なるすだちのスライスをかき分けて、お蕎麦をいただきます。お蕎麦は細麺。一瞬、外観の木格子を思いださせるほど端正で揃ったお蕎麦です。まずはひと口、すだちの爽やかさが香ります。尖った酸味ではなく、お出汁と合わさることで後味に自然と甘さが残って美味しい！少し韓国麺を思わせるような麺は弾力があり、スルリと喉ごし軽やか。蕎麦粉以外に何か入っているのかな？と思いましたが、蕎麦粉100％の十割蕎麦だとのこと。
なんでも、蕎麦のもちもち具合は、蕎麦粉の引きの細かさによってもたらされるそう。荒い方が蕎麦の香りが立つと好むお店さんもあるそうですが、「sudachi」さんでは、福井県の蕎麦、福井在来種の石臼引きを香りが飛ばないように小分けして仕入れることで蕎麦の香り・味の持続、そして蕎麦の打ちやすさを実現されたそうです。
あまりの出汁の美味しさに、レンゲでお出汁を一口ずついただきながら楽しみました。食べる度にすだちの酸味とお出汁の味わい深さが変化し、まったく飽きを感じさせません。鉢いっぱいの蕎麦をあっという間に完食。お腹はいっぱいなのに、もっとこの味を味わっていたい、と思わせる魔性のお蕎麦でありました。
こだわりのお出汁とすだちのハーモニー
このお出汁に秘密があるはずと、店長さんにお聞きしました。桜井市にある「朝日屋商店」さんから仕入れるかつお節、うるめいわしにムロアジ、サバの合わせ出汁に、奈良の宮滝でつくられた「宮滝醤油」さんで仕込んだ、直伝の本返しを使って作られているそうです。
ちなみに、お出汁にすだちのしぼり汁は加えておらず、スライスしたすだちから出る果汁のみで、味のハーモニーがでるそう。お出汁の旨味をすだちの成分が更に引き立たせ、お出汁がすだちの旨みを引きだす。そんな相乗効果を産み出す化学変化がおきているのだというから驚きですね！
「sudachi」さんでは、一年通してすだち蕎麦が食べられるそうですので、皆さん是非、出かけてみては？ 人気店なので、事前に予約される事をオススメします。
夏ですもの！大人気のアレもいただけちゃいます
「sudachi」さんが大人気の秘密…もう一つは「かき氷」。実は、開店時にお客さんにお店を知ってもらおうと気軽な気持ちではじめられたそうですが、人気になって今では追いつかず、完全予約制（当日10時半までに予約）でのメニューです。
今回ご紹介するのは、「キウイヨーグルトエスプーマ」。真っ白なヨーグルトエスプーマの上から自家製キウイソースをとろ～りと掛けていただくかき氷です。キウイソースには果実感が残っていて、甘みと酸味がうまく共存しています。
「日乃出氷」さんの氷を使ったかき氷はふわっふわの柔らかさ。口の中でホロホロととろけます。かき氷に囲まれるように中にもキウイの果実が隠れており、最後まで楽しくいただけました。お蕎麦と同様、素材の味を大切にした大満足のかき氷でした！
暑い夏は「すだち蕎麦」で乗り切りましょう！
オーナーの趣味である、バイク乗りの方もたくさんいらっしゃるそう。奥さま手作りの雑貨コーナーもあります。お蕎麦にかき氷にバイクにかわいい雑貨に…とバラエティ豊かな「sudachi」さんに、ぜひ皆さんも足を運んでみてください！
※この記事は取材当時の情報です。
■店 名 sudachi
■住 所 奈良市三条宮前町2ー30 1F
■駐車場 なし 近隣コインパーキングあり
■電 話 0742-42-9435予約可 かき氷は当日am10:30までに要予約
■営業時間 昼11:00〜15:00ラストオーダー 夜17:00〜21:00ラストオーダー
■定休日 水曜日、第三木曜日
