山好きなら受けておきたい「山の知識検定」とは。難易度はどのくらい? 近年登山者の間で話題の「山の知識検定」について詳しく解説します。山や花、道のことなど知れば知るほどに楽しい登山ですが、普段気づかないリスクが多く潜んでいるのもまた事実。あなたは、いざという時に正しい判断をくだせますか?自分に足りない知識を改めて知ることで、山の知識を深めるきっかけになれば、これまで以上に安全に楽しく登山をすることができますよ。

山のこと、どのくらい知ってる?

あなたは「山に関する必要な知識はある?」と聞かれて自信を持って答えられますか?
実際、人気な山であれば、麓から登山道を歩いて登頂するのに専門的な技術や知識は必要ないことがほとんどです。
でも、その山にしか咲かない花のことを知っていたり、その山が舞台の小説を読んでいたら、きっと山登りが以前にも増して楽しくなるのではないでしょうか?
一方で、山というのは一歩間違えれば命を落とす油断できない場所でもあります。「もしも」のときに正しい判断ができるでしょうか?

今回紹介する「山の知識検定」は、登山者に必要な山の知識を学び、遭難事故防止や自然を守って楽しく登山をすることを目的に毎年開催されている検定です。
登山をする上で必要な知識の幅は多岐にわたりますが、受験することで自分の知識の幅や深さを知ることができ、自分が今何を身につければよいのかを知ることができます。

検定コースは3種類

全部で3種類のライセンスが用意されており、難易度の易しい順に、ブロンズ、シルバー、ゴールドが用意されています。ゴールドコースはシルバーコース合格者のみが受験することができるため、初回はブロンズコースかブロンズとシルバーの同時受験のどちらかを選ぶことになります。

それぞれのライセンスは下記を目標の目安として設定されています。

ブロンズ:パーティーの一員にふさわしい自立した登山者を目指す
シルバー:春山から秋山さらに初級の雪山経験者、自ら登山計画を立てて実行できる、初心者に山の知識を教えられる登山者を目指す
ゴールド:パーティーを編成しリーダーとなれる、パーティーメンバーに対し山の知識を体系的にかつ理由や背景もふくめて教示できる登山者を目指す
出典:山の知識検定

攻略のコツは?

2018年に実施された第8回山の知識検定では、実はYAMA HACK編集部員も受験済み!無事、全員ブロンズ以上に合格することができました。
山の知識検定の勉強法としては、実際に多くの山を登り、山のこと、マナーや技術の知識をバランスよく身につけるのが一番ですが、それらの情報が体系立てて載っているテキストを購入しておくと、効率よく勉強することができます。

ブロンズコース受験のコツ

登山歴が1年以上あり、自身で計画をたてられるような方であれば、多くの方に合格の可能性があります。地形図や天気図をみて地形や天気の移り変わりをある程度理解できること。百名山や日本アルプスの山々を中心として全国の山の場所を大まかに把握すること。そして、緊急時の行動や基本的なマナーなどを理解できていれば良いでしょう。

シルバーコース受験のコツ

複雑な地形の読図や植物の特徴、全国の山の位置関係など、ブロンズコースよりも難易度が大幅にアップ。得点もブロンズより20点ほど下がると考えて良さそうです。

このコースは登山歴数年以上でかつ、単に登山をするだけでなくしっかりと下調べをし、地図や天気図、植物の知識をバランスよく持っていないと合格は難しそうです。

ゴールドコース受験のコツ

実は、編集部もまだ未挑戦の領域。山の位置関係や植物の名前だけでなく、コースの詳細情報や植物の特徴など、シルバーコースから更に深掘りをした高難易度の問題がメインとなります。普段から基本的な知識や技術は当然に身につけながら、全国の山岳地帯を一通り歩く実体験がないと表面的な机上の知識だけではなかなか合格するのは難しそうです。

実際に出題された問題に挑戦!

実際に第8回の試験で出題された問題からいくつかを抜粋しました。是非チャレンジしてみて。

ブロンズコース例題

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シルバーコース例題

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山を知れば、登山はもっと楽しくなる!

今回の例題はすべて問題文から回答できるものでしたが、実際には地図や写真から読み解くクイズも多数。
知っている、行ったことがある山でも、地図を見返したりその山の歴史を紐解いてみると意外な発見があるかもしれません。
ぜひしっかり下準備をして試験に挑みましょう!

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