クランクベイトが好きだ。
こんにちは。編集部Tです。
ぼくは主にバス釣りを楽しんでいるのですが、数多く存在するルアーの中でも「クランクベイト」がとくに好きなんですよ。
どれくらい好きかというと、一日中ずーーーーーーっと投げちゃうくらいです。
クランクの釣りって飽きないんですよね、なぜか。
そんなわけで「一年で釣る魚の8割はクランクベイト」と自負するボクが、特に愛している子(ルアー)たちを紹介したいと思います。
>>次ページ:7つのクランクを熱弁
LC RTO 2.0(ラッキークラフト)
中層“ブルブル”→ドスン!
アメリカの某有名バスプロ監修のもと生まれたクランクベイト「RTOシリーズ」の大きいサイズ。
発売された当時は「RCクランク」という名称だったのが、契約上の関係で現在は「RTO」に……詳しい話は今回は割愛します(笑)
カバーを回避するための四角いリップ(スクエアビル)がついているので、カバークランキングに用いるのが本来の使い方なんでしょう。
でもでも。この大容量ボディが“ブルブル”と水中で強波動を生むので、中層クランキングで使ってもいい感じなんですよ。魚を寄せてくれます。
大きめのクランクって、なかなか出しどころがわからなかったりするんですけど、リアクションでバイトさせたりもできるから、実はもっておくとけっこう便利だったり。
カバーにぶち込むのもいいですけど、護岸際、河川のブレイク、リップラップの上にサスペンドするバスなんかを釣るのにもオススメです。
B2(バグリー)
バルサスクエアビルのマスターピース
これは「釣れる」っていうよりも、「好きだから」集めているクランクベイト。
50年ほどの歴史があり、オールド品をコレクトしてる人も存在するほど。もはや道具としてだけでなく、“カルチャー”としてその存在を確立しています。
「オールドは動きが違う」とか、「アタリ個体」なんて言葉がついてまわるこの手のバルサルアー。
たしかに、作られた年代によってボディシェイプがかなり違ったりもします。そりゃ動きに差が出るのも仕方ありません。
バルサの特性を生かした浮力とキレが持ち味で、カバーに引っ掛かりそうになったらリトリーブを止めるだけで、ぽよーんと浮かんで回避してくれます。
これも「LC RTO」同様、なにもないシャローフラットや中層を引いたりしても普通に釣れます。
ただ、探るスピードがどうしても遅くなるので、サクサク巻きたいなら小型のクランクのほうがいいかもしれません。
ウィグルワート(ストーム)
正直おかっぱりには不向き?
ウォブリングが中心のアクションで、引き抵抗が強めのクランク。よく早春と晩秋に強いといわれてますが、フツーに一年中釣れます。
いわゆる「ワート系」とよばれるクランクは、日本のメーカーからもリリースされていますよね。
でも見た目も含め、やっぱりオリジナルが一番。使っていて「これこれ!」って感じです。
欠点はボディに対するリップサイズが大きすぎてバランスを崩しやすいこと。リップラップに接触するだけで泳ぎが破綻しちゃいます。
だから、“沖に投げて岸にむかってルアーを引いてくる”おかっぱりにはあまり向いていないというのがボクの印象です。とくに早巻きは要注意。
ボートからたまにボトムコンタクトさせる程度の使い方がベターで、ハマるとこれしか反応がないという日も。
中でもイイ想いをしたのは、大雨通過後の裏磐梯(スモールマウス)。ワームのダウンショットよりもはるかに爆発力があったことは驚きでした。
もし通っているフィールドがいつもより濁っていたら、キャストしてみる価値あり。そんなクランクです。
KVD1.5(ストライクキング)
1.5は「KVD」
適度にチドってくれて、巻き抵抗も比較的かるい。重量も10gとキャスティングしやすいのが、“いつもの先発選手”という感じで気に入ってます。
同じスクエアビルなのに、なぜ1.5に関しては「LC RTO」じゃないのかいうと……んー、、、なんとなく。
たまたま使っていて、たくさん釣れたのたがKVDだった。だからこっちを使っているという感じです。
これもリップの形状ゆえに、本来はカバーに絡めるのがいいみたいですが、中層をハイギアで高速巻きするというのも効果的です。
本国アメリカで相当な数が売れてるみたいですが、おそらく値段(RTOより安い)と性能のバランスが優れているからではないでしょうか?
アメリカンルアーには興味を持てないという人も、ぜひ一つは手にしていただきたいルアーです。それくらいフィールドを選ばない気がします。
モデルA 6A(ボーマー)
一番釣ってるクランクベイト
「投げやすい・よく潜る・根がかりしにくい」という三要素のバランスにすぐれたクランクベイト。
間違いなくカスミ水系のおかっぱりで、一番本数を上げているのがコチラ。信頼のあまり、所有個数は30を超えています。
リップの形状がミソ。先端が一点で触れることでリップラップや沈みテトラをなんなく躱してくれます。
カスミ水系のおかっぱりは根ガカリとどう対峙していくかがホントに重要。
スタックしにくいので、リズムを崩さずに一日巻き続けることができるのがいいんですよね。
動きはわりとナチュラルで、早く巻いても動きが破綻しにくいところもお気に入り。リップが分厚いので、削れと折れに強いのも忘れちゃいけません。
一日で50センチを含む計11匹を釣るという経験をさせてくれた、ステキなクランクベイトです。(カスミ水系のおかっぱり)
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ワイルドハンチ(エバーグリーン)
春と晩秋に投げたい「ヌメヌメ系」
わかりやすい派手な動きではないものの、春と晩秋(12月はじめくらいまで)には外せないクランクベイト。
水平気味の姿勢で泳ぐため、障害物回避性能はじつはそこまで高くありません。そんな理由から、あんまりおかっぱり向きのルアーじゃないと思います。
それでも、なぜ使うのかというと「釣れるから」。しかも、同じような特徴をもっているクランクベイトがないので、つぶしが効かないという……。
3月のまだ寒い時期に、カスミ水系の最大魚(52センチ・約2500g)を連れてきてくれたりと、ホントにいい思い出にまみれています。
太いラインを使ってもしっかり泳ぐのも◎。グラスロッドと組み合わせて、難しい季節のショートバイトを拾っていくのも楽しいですよ。
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ディープタイニーN(ノーマン)
クランクのフォローで投入
「ザ・チートクランク」といった具合のタイニークランク。タフった時がおもな出番です。
国内メーカーでも、タイニーブリッツ、クラッチ、ショットなんかが人気なのは、この手のタイニークランクの威力を知っている人が多いからでしょう。
これだけ小さいとスピニングで投げたくなりますが、現代のリールならベイトでもなんなくキャストできます。
一度クランクを通した後でも、魚を引き出すことができるのもいいところ。シャッドライクな動きで喰わせちゃう秘密兵器です。
ややこしいカバーには、ロッドワークでズル引き。丁寧に障害物を超えさせるような感じで誘ってあげてください。
「シャッドだと弱すぎる、クランクでは強すぎる」そんな微妙なコンディションの時ほど、コイツが活躍してくれます。
と、カッコつけたこと言いましたが、むずかしいこと考えないで投げれば釣れると思います(笑)それぐらい喰わせ能力が高い逸品です。
以上、ディープなセレクトですいません。
ここで紹介したルアーたちは、実際にボクが釣果を上げているアイテムばかりです。(まだまだ紹介したいルアーもたくさん)
だいぶセレクトが偏りましたが、日本ではあまりメディアに出ることのないアイテムだからこそ、そのぶん思い入れが深かったりしますよね。
みなさんにもそんなルアー、1つや2つあるのではないでしょうか?
撮影・文:編集部 T