今、復活したら売れそうなクルマ 3選とは| “自動車マニア”に聞いてみた

三菱自動車工業 出展概要【東京モーターショー2017】 三菱 ランサーエボリューション ファイナルエディション(ランエボX)/2015年に惜しまれつつ販売を終了したランエボのファイナルモデル

すでに生産終了した絶版モデル…復活したら売れそうなモデルを予想!

すでに生産を終了したモデルながら、未だに高い人気を誇る車種というものが存在する。そんなに人気なのであれば生産終了しなければよかったのに…とも思ってしまうが、それには様々な事情があってのこと。例えば法改正によるものや、新車当時はそこまで人気がなかったものの、時代の流れで人気がでてきたものまで多岐にわたっている。

そこで今回は、現在は絶版モデルとなってしまったものの、同様のコンセプトの車両が再び登場すれば人気になるのでは? と筆者が勝手に思った車種をピックアップしてご紹介したい。

ホンダ S2000

ホンダ S2000

ホンダらしい超高回転型NAエンジンに後輪駆動、そしてオープンボディと、夢のようなポイントを盛り込みまくったS2000は、往年の「ホンダのエス」の血統を受け継ぐモデルとして1999年に登場した。

S2000は当時、400万近い価格にもかかわらず実用性はほぼ皆無の車種でありながら、日本国内で2万台、世界で11万台ほどの台数が販売された人気モデルだ。この実績を見るだけでも、S2000には多くのファンが存在していたことを裏付ける結果と言えるだろう。

今ではS660がDNAを継いでいることにはなっているが…

ホンダ S660

そんなS2000だが残念ながら2009年で販売を終了し、現在ではS660がその血筋を受け継いでいる形となっているが、やはりS2000の後継車種を求める声は少なくない。多くの自動車媒体などで「新型S2000」の噂が上っては消えていることからも分かるだろう。

しかし、残念ながら現状でリアルにS2000が復活するという情報は聞こえておらず、その結果中古車市場でのS2000の相場は上がる一方。高年式低走行の個体だと500万~600万円というプライスタグがつけられたものまで存在しているほどなのだ。

とはいえ、現状でホンダはFRレイアウトのプラットホームを持っていないし、超高回転型NAエンジンもエミッションなどの問題で難しいというのが現実的なところ。だとしても一縷の望みを持って復活を期待したくなる車種であることは間違いないだろう。

三菱 ランサーエボリューション

ホンダ ランサーエボリューション X

普通の4ドアセダン(見た目はそれほど普通ではないかもしれないが)にもかかわらず、場合によってはスーパーカーをもカモる実力を持った“ジャパニーズハイパフォーマンスセダン”として、海外でも高い人気を誇っているスバル WRX(インプレッサ)と三菱 ランサーエボリューション(以下ランエボ)。どちらの車種もお互いをライバルとして切磋琢磨をし、互いにポテンシャルを高めていったという背景があるのはご存知の通りだ。

可能性はとても低いが復活を望む声は少ないハズ!

三菱 ギャランフォルティス

しかし、ランエボは2015年の「ファイナルエディション」を最後に販売を終了。最後のランエボのベースとなった「ギャランフォルティス」は一部海外ではフェイスリフトを受けて販売が継続されてはいるものの、これをベースに再びランエボの新型が登場するということは考えにくいだろう。

そもそも三菱としてはすでに日本国内のラインナップにセダンを持っておらず、アウトランダーやエクリプスクロスといったクロスオーバーSUVに特化したメーカーへと歩を進めている感もあるので、現状は厳しいというのが偽らざるところだろう。しかしライバルのスバルファンを含め、ランエボの復活を心待ちにしているユーザーは決して少なくないハズだ。

ホンダ クロスロード

ホンダ クロスロード

未だに飛ぶ鳥を落とす勢いが収まる気配のないクロスオーバーSUV人気。最近ではミニバンユーザーだったファミリー層をも取り込んでまだまだ成長をしそうな勢いとなっている。そんなクロスオーバーSUV人気にあやかって復活してもらいたいのが、ホンダ クロスロードである。

そもそもホンダは定期的にクロスオーバーSUVをリリースしており、HR-V(初代)のようにスマッシュヒットを記録したものもあれば、MDXやエレメントのようにイマイチだったモデルもある(ただし、MDXやエレメントの主要マーケットは海外だった)。

登場が早すぎた!? もし2,3年前に発売していたら…

その中でも登場するタイミングが早すぎた感があるのがクロスロードである。そもそもクロスロードの名前は、90年代前半に当時提携関係のあったローバーグループからRV(レクリエーショナル・ビークル)車のラインナップを補完するためにディスカバリーをOEM供給してもらった際に使われたものだった。その名前を2007年に引っ張り出してきたのがこの2代目クロスロードなのだ。

見た目こそSUVテイストの強い外装を持っているが、ベースとなったのが5ナンバーサイズの3列シート車のストリーム(2代目)であり、7人乗りの室内空間はほぼストリームと共通。ボディサイズも幅が拡大されて3ナンバーサイズとなっているものの、大きすぎず小さすぎず絶妙なものだったのだが、クロスオーバーSUVブームが来る前のデビューということで、それほど話題にならずに3年足らずで生産終了の憂き目に遭っている。もう少し登場が後だったら、大ヒット車種になっていたかもしれないが…。

[筆者:小鮒 康一]

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