海開き 逗子が、三浦にトップの座を明け渡す

逗子海水浴場の昨年の海開きの様子

 三浦市内の三浦海岸、大浦、和田の三つの海水浴場が27日、県内で最も早く、海開きをする。過去10年にわたって最も早かった逗子海水浴場は1日遅い28日で、長く守ってきた“トップ”の座を今年、明け渡すことになった。

 県生活衛生課によると、県内の海水浴場の海開きは過去10年、逗子海水浴場が単独、または他の海水浴場と並んで最も早い日程だった。

 三浦市内の三つの海水浴場は16年まではほぼ7月だったが、17、18年は6月の最終金曜日に設定した。早めた理由について、三浦海岸海水浴場運営委員会は「温暖化で気温や海水温が上昇してきている。ピークの7月下旬から8月中旬にかけて天候が悪いと客足が鈍ることもあり、多くの来客を期待して早めた」と説明する。

 今年は27日が大安に当たることからさらに1日早めた結果、逗子海水浴場を抜いた。関係者は「逗子と三浦では客層が違う。意識した訳ではない」などと口をそろえつつ、「『県内一早い』との称号を得たことで、新しい海水浴客が来るかもしれない」と期待する声も聞かれた。

 一方の逗子海水浴場。市経済観光課によると、「関東一早い」との称号を狙っていた時期もあったが、近年は6月の最終週ごろの開設で落ち着いている。

 同課は「『県内一早い海開きといえば逗子』というのは定着しており、PRしていた部分はある」と想定外の事態に驚きつつ、「華々しく夏のスタートを切れるよう盛り上げ、逗子の海をアピールしていきたい」と話している。

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