ロッテ鈴木、中日柳がMVP級の働き オリ新人は首位打者に…交流戦で輝いた選手たち

中日・柳裕也【写真:荒川祐史】

2年ぶりに優勝したソフトバンク松田宣が交流戦MVPに輝く

 ソフトバンクの2年ぶり8度目の優勝、そしてパ・リーグの10年連続14度目の勝ち越しで幕を閉じた2019年の「日本生命セ・パ交流戦」。今季もリーグの垣根を超えて熱戦が繰り広げられ、25日に行われた楽天対広島戦で全試合が終了した。

 交流戦MVPには、優勝したソフトバンクの松田宣浩内野手が選出された。松田宣は両リーグ通じて6位の打率.348、同2位タイの7本塁打、同3位タイの14打点と、打撃主要部門で上位に入る好成績を残し、チームのVに貢献した。また、日本生命賞にはロッテの鈴木大地内野手、中日の柳裕也投手が選ばれた。

 では、交流戦の各部門で好成績を残したのは、どういった選手だったのだろうか? 打者、投手に分けて見ていってみよう。

【打率】

1 中川圭太(オリックス).386
2 荻野貴司(ロッテ).3684
2 鈴木大地(ロッテ).3684
4 糸井嘉男(阪神).3676
5 ビシエド(中日).349

【本塁打】

1 山田哲人(ヤクルト)8本塁打
2 松田宣浩(ソフトバンク)7本塁打
2 グラシアル(ソフトバンク)7本塁打
2 ソト(DeNA)7本塁打
5 鈴木大地(ロッテ)6本塁打
5 岡本和真(巨人)6本塁打
5 福田秀平(ソフトバンク)6本塁打

【打点】

1 中村剛也(西武)23打点
2 鈴木大地(ロッテ)17打点
3 松田宣浩(ソフトバンク)14打点
3 ブラッシュ(楽天)14打点
3 グラシアル(ソフトバンク)14打点
3 ロメロ(オリックス)14打点
3 山田哲人(ヤクルト)14打点
3 村上宗隆(ヤクルト)14打点

【安打】

1 荻野貴司(ロッテ)28安打
1 鈴木大地(ロッテ)28安打
3 中川圭太(オリックス)27安打
4 糸井嘉男(阪神)25安打
4 秋山翔吾(西武)25安打

【盗塁】

1 福田周平(オリックス)9盗塁
2 荻野貴司(ロッテ)6盗塁
3 大島洋平(中日)5盗塁
3 若林晃弘(巨人)5盗塁
3 西川遥輝(日本ハム)5盗塁
3 源田壮亮(西武)5盗塁
3 梅野隆太郎(阪神)5盗塁

 交流戦首位打者に輝いたのは、オリックスの新星であるドラフト7位ルーキーの中川圭太内野手。全18試合に出場し、打率.386のハイアベレージをマークした。本塁打トップはヤクルト山田哲人で8本塁打。今季対戦したセパ全11球団から本塁打を放った。打点は西武の中村。ダントツの23打点をマークしている。

 打撃のほとんどの部門でランク上位に顔を出しているのが、ロッテの鈴木大地。打率と打点は2位、本塁打は5位タイの6本塁打をマークし、安打数はチームメートの荻野貴司と並んでトップの28安打を放った。MVPに輝いた松田宣をも上回る成績を残していた。

中日柳が抜群の好成績、勝利、防御率、投球回で12球団トップ

【防御率】

1 柳裕也(中日)1.17
2 山口俊(巨人)1.29
3 九里亜蓮(広島)1.42
4 高橋光成(西武)1.71
5 桜井俊貴(巨人)1.83

【勝利】

1 柳裕也(中日)3勝
1 エップラー(オリックス)3勝
1 田中靖洋(ロッテ)3勝
1 エスコバー(DeNA)3勝
1 大竹耕太郎(ソフトバンク)3勝

【奪三振】

1 今永昇太(DeNA)33奪三振
2 ロメロ(中日)28奪三振
3 千賀滉大(ソフトバンク)26奪三振
3 二木康太(ロッテ)26奪三振
5 柳裕也(中日)24奪三振
5 山口俊(巨人)24奪三振

【ホールド】

1 レグナルト(広島)9ホールド
1 パットン(DeNA)9ホールド
3 モイネロ(ソフトバンク)8ホールド
4 藤川球児(阪神)7ホールド
4 エスコバー(DeNA)7ホールド

【セーブ】

1 松井裕樹(楽天)8セーブ
2 山崎康晃(DeNA)7セーブ
3 森唯斗(ソフトバンク)6セーブ
4 中川皓太(巨人)5セーブ
5 益田直也(ロッテ)4セーブ

 投手で、一際目を引くのは、中日の柳裕也投手だ。防御率1.17、3試合に先発して3勝、23投球回はいずれも両リーグ通じて1位。24奪三振も5位タイに位置しており、成績だけで言えば、MVP級の働きだったと言えるだろう。先発で3勝をマークしたのは、柳のほかには、ソフトバンクの大竹だけ。ロッテの田中、オリックスのエップラー、DeNAのエスコバーはいずれもリリーフでマークした3勝だ。

 奪三振はDeNAの今永がトップで33奪三振。リリーフでは広島のレグナルト、DeNAのパットンの9ホールド、楽天の松井裕樹の8セーブがそれぞれトップだった。

 MVPには松田宣が輝いたものの、日本生命賞に輝いたロッテの鈴木、中日の柳も、まさにMVP級の働きだったと言えるだろう。またオリックスの中川圭太や、ロッテの荻野貴司らも、交流戦で存在感を発揮した選手だった。28日から再開するリーグ戦。シーズン後半戦で輝きを放つのは、一体どの選手だろうか。(Full-Count編集部)

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