横須賀・三浦で火災急増 死者は13人に

 横須賀市消防局管内(横須賀、三浦両市)で今年に入り、火災が急増している。5月末までに前年同期比29件増の80件が発生。死者は13人で既に前年1年間(3人)の4倍強になっている。火災で死者も出た住宅の約8割で火災警報器が設置されておらず、市消防局は警報器の設置や定期点検を呼び掛けている。

 火災を自治体別でみると、横須賀が69件で前年同期に比べて30件増と大幅増。三浦は11件で1件減だった。

 80件のうち、建物火災が過半の45件で、うち住宅火災(36件)が8割を占めている。住宅火災の出火原因は「たばこ」が8件で最も多く、次いで「こんろ」の6件、「電気配線」の5件となっている。

 死者13人のうち12人が住宅火災で、その約6割が65歳以上の高齢者だった。5月28日深夜から翌29日未明にかけ、市内の住宅2棟からそれぞれ出火し、焼け跡から計3人の遺体が発見された。

 市消防局は「危機的な状況だ。寝たばこをしないことや、火災警報器の設置などをお願いしたい」と話している。

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